研究概要 |
A-1-1 「言語グリッド」Webサービスを活用した多言語開発におけるコミュニケーション支援技術 言語グリッドが提供する機械翻訳サービスと専門辞書サービスを用いて,ソフトウェア開発文書の理解支援を行うシステムを試作した.日本・中国間のオフショア開発模擬実験を行い,有効性を確認した. A-1-2 OSLC技術による成果物共有支援技術 複数拠点のソフトウェア開発において,成果物(実行プログラム)とテストプログラムの共有方法を検討した.OSLC標準に準拠したソースコードリポジトリや仕様書を格納した構成管理システムを調査し,ツール間の連携が製品レベルで採用されつつあることがわかった. A-1-3 ソーシャルネットワーク分析によるクラスタ形成・知識共有支援技術 OSSプロジェクトデータを基に数百人規模の開発者の「開発履歴DB」を構築し本研究で開発した支援技術を適用した結果,開発者の役割や業務に応じた知識クラスタの形成を確認することができ,H24年度実施予定の支援技術のシステム化に研究成果を得ることができた. A-2-1 レビュープライオリティ手法によるソフトウェア仕様明確化支援技術 特に注力する着眼点を設定するシンプルなレビュー方法を検討し,実際のシステム開発で収集した過去の不具合管理表を調査した.その結果を「優先検出欠陥種別の設定を目的とした不具合管理表の分析」として報告した。A-2-2ソフトウェア開発を対象としたライトウェイトなマッシブデータ収集・分析支援技術 個人もしくは小規模組織を単位として,作業工数をリアルタイムに把握,記録する方式を開発し,開発作業に用いられているアプリケーションソフトウェアの実行状況を把握できることを,プロトタイプシステムにより確認した.A-2-3リポジトリマイニングに基づく品質保証支援技術 対象プロジェクトの開発履歴DB内に蓄積されたテキストの語彙情報の語長がソフトウェアの品質にどのような影響を与えているかを調査した.
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今後の研究の推進方策 |
23年度に開発した要素技術をそれぞれ統合し,二つの基盤をシステムとして構築する.システム実装は,奈良先端大,神戸大,京都工繊大,和歌山大での分散開発とする.システム化で得られた知見は,システム機能にフィードバックすると共に,各要素技術のチューニングに役立てる.
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