研究課題/領域番号 |
23300046
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50114872)
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研究分担者 |
赤羽 克仁 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (70500007)
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キーワード | バーチャルリアリティ / ヒューマンインタフェース / 両手多指操作 |
研究概要 |
力覚提示部の設計・開発 5本の指の可動範囲を測定し、20本のワイヤ(一tuの指先に4本のワイヤが必要)が操作中に干渉しないように、また、力覚提示領域が最大になるような最適なワイヤの張り方を検討した。また、指先の力覚提示に必要なできるだけ小型なDCモータを選定し、フレームの剛性を保ちつつ軽量なフレームの設計を行った。 片手で20本、両手で40本のワイヤの張力制御を高速に行うための小型高性能モータコントローラの設計を行った。通信には1kHz以上、力覚提示には100kHz以上の更新周波数を実現する専用のコントローラを設計した。これまでの研究成果から得られた制御手法を利用し、FPGAの制御ロジックを専用設計することで40本のワイヤ制御を実現した。 PC側のソフトウェア開発としては、コントローラから得られるワイヤの長さからの指先の位置計算や、提示力を各ワイヤの張力に分配する2次計画法を用いた手法をこれまでの研究成果を利用し実装した。 触覚提示部の設計・開発 指先につけても違和感がなく軽量なワイヤ駆動型の触覚提示装置の設計を行った。小型で軽量なデバイスを目指すため、既存のアクチュエータを用いることはせず、専用設計のアクチュエータを設計した。また、先行研究の調査を行い、指先の皮膚感覚提示に必要なアクチュエータの開発を行った。先行研究においては、既存のボイスコイル型アクチュエータを活用して極めて軽量な触覚提示装置の実現に成功している。本研究ではこの設計コンセプトをさらに発展させて、指先形状に適合した電磁コイルを新たに設計して、十分な触覚提示力と極限の軽量性を追求したアクチュエータを設計開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
力覚提示部および触覚提示部の設計と開発が双方順調に進んでいる. 特に,力覚提示部の高更新周波数の実現が可能となり,高精度な力覚提示が可能になった. また,触覚提示部も小型軽量なデバイスの設計についていくつかのプロトタイプが実現できた.
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、VR(Virtual Reality)世界における両手多指操作を実現するワイヤ駆動型力覚提示SPIDARと指先の皮膚感覚提示を可能にする高精度力触覚提示デバイスを実現することである。我々は高精度な力覚提示の実現を目指す100kHzの更新周波数実現するワイヤ駆動型力覚提示装置と皮膚感覚を提示可能なワイヤ駆動型の触覚提示デバイスを提案することにより、手首操作を自由に行うことのできる両手多指操作可能な高精度ワイヤ駆動型力触覚提示装置を実現する。
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