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2011 年度 実績報告書

データ圧縮に基づく知識発見の理論と応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23300051
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

篠原 歩  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00226151)

研究分担者 成澤 和志  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (40583323)
キーワード機械学習 / 人工知能 / データ圧 / 知識発見 / アルゴリズム
研究概要

本研究は,知識発見の原理の究明と実働化を目指して,特にデータ圧縮技術との関連に着目しながら,理論と応用の両面から研究を展開することを目的としている.データ圧縮は,コルモゴロフ複雑性の理論に基づいてデータ間の類似性を測る汎用の尺度としても用いられることが注目されており,種々の可逆圧縮アルゴリズムによる実験結果も示されてきている.我々はこれを画像の類似性指標として用いた場合の効果と問題点を検証し,既存の理論を,画像や音声データで主に用いられる非可逆圧縮にも適用できるように拡張した.また,強化学習の枠組みにおいて,エージェントと環境の間の通信の遅延が学習の効率に与える影響を調べ,遅延を考慮した学習アルゴリズムを新たに提案して,計算機実験によりその効果を検証した.さらに,観測したイベント列に頻出するパターンと,それを生成するモデルの尤もらしさを保証する定理がある種の隠れマルコフモデルに対して成立することが知られていたが,我々はこの性質がさらに一般化したモデルにおいても成立することを証明した.応用面に関しては,実ロボットを用いた試行実験を支援するために,ハードウェアを含むシステム一式を構築した.このことにより,長時間に渡る大規模なデータ収集や自律学習に要する手間が大幅に軽減できるようになった.一方,パズル問題に関しては,覆面算を網羅的に生成して解析するためのツールとして有限オートマトンを用い,その挙動を調べた.また,複数の時系列データから,そこに内在する相互関係を知識として抽出するために,まずその基盤技術として問題をマルチトラック文字列として定式化し,照合問題や頻出パターン発見問題,そしてそれを効率よく行うための索引構造に関する基本的な成果を得た.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要に述べたとおり,それぞれの方向に関して研究の進展があった.

今後の研究の推進方策

当初の計画を大きく変更する必要はないと考えており,それぞれの研究項目について着実に前進することを目指す.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Similarity Measure using Lossy Compression and its Application to Image Retrieval2011

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Bannai, Kazuyuki Narisawa, Ayumi Shinohara
    • 雑誌名

      The GSTF International Journal on Computing

      巻: 1(3) ページ: 45-50

    • 査読あり
  • [学会発表] 覆面算を解析するためのオートマトン理論的アプローチ2011

    • 著者名/発表者名
      遠藤洋, 成澤和志, 篠原歩
    • 学会等名
      第16回ゲームプログラミングワークショップ2011
    • 発表場所
      箱根セミナーハウス
    • 年月日
      2011-11-05
  • [学会発表] イベント列データにおけるVLDCエピソード生成モデル2011

    • 著者名/発表者名
      棚橋広亮, 成澤和志, 篠原歩
    • 学会等名
      人工知能学会第82回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)
    • 発表場所
      釧路高専
    • 年月日
      2011-08-04
  • [学会発表] 実ロボットの自律学習を支援する統合分析環境:SATORI2011

    • 著者名/発表者名
      斎藤淳哉, 桂敬史, 一井宏次, 伊東裕二, 可児輝之, 棚橋広亮, 成澤和志, 篠原歩
    • 学会等名
      人工知能学会第82回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)
    • 発表場所
      釧路高専
    • 年月日
      2011-08-04
  • [学会発表] マルチトラック文字列に対するパターン発見について2011

    • 著者名/発表者名
      桂敬史, 成澤和志, 篠原歩
    • 学会等名
      夏のLAシンポジウム
    • 発表場所
      ザヴィラ浜名湖
    • 年月日
      2011-07-19
  • [学会発表] Prediction for Control Delay on Reinforcement Learning2011

    • 著者名/発表者名
      Junya Saito, Kazuyuki Narisawa, Ayumi Shinohara
    • 学会等名
      Special Session on Machine Learning, 4th Inter.Conf.on Agents and Artificial Intelligence
    • 発表場所
      ヴィラモウラ(ポルトガル)
    • 年月日
      2011-02-06

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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