• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

計算論的学習理論に基づく脳機能のシミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 23300055
研究機関電気通信大学

研究代表者

西野 哲朗  電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10198484)

研究分担者 保木 邦仁  電気通信大学, 先端領域教育研究センター, 特任助教 (00436081)
山崎 匡  電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (40392162)
田中 繁  電気通信大学, 総合コミュニケーション科学推進産業技術総合研究所室, 特任教授 (70281706)
キーワード脳科学 / 計算論的学習 / 記憶 / 運動 / 思考
研究概要

(1)大脳皮質前頭葉、大脳基底核(線条体、淡蒼球,視床下核,黒質)並びに視床を含む大規模なニューラルネットワークモデルの構築を進めている。特に、線条体ニューロンとしては、二相性の膜電位を呈する2-state modelを用いて、非線形なゲート作用を表現した。
(2)小型ヒューマノイドの制御は通常、各関節のサーボモータの角度を直接記述することで行われているが、これは大変煩雑な作業であり、思い通りの動作を作成することが難しい。一方、生物の運動制御は階層化されている。前頭皮質において目標を設定すると、その目標を遂行するための運動計画が高次運動野・基底核においてなされ、必要な運動パターンが選択される。この運動パターンは抽象度の高い高次元のものである。高次運動パターンは一次運動野に記憶されている複数のより低次で単純な運動パターンに分解され、小脳によるゲイン・タイミング制御のもとで、運動指令へと変換される。運動指令は脊髄を介して筋肉へ到達し、筋肉が緊張して実際の運動が行われる。運動の結果は感覚器官からのフィードバックを介して再び脳へと戻って来る。このような生物の運動制御と比較すると、小型ヒューマノイドのそれは筋張力を直接記述していることに対応し、記述の抽象度が低すぎることがわかる。本年度の研究では、生物の運動制御を模倣して得られた小型ヒューマノイドのそれを、ロボット制御に適用した。
(3)多腕バンディット問題に対するE-GREEDYと呼ばれるアルゴリズムに着目し、モンテカルロ・アルゴリズムの制御にE-GREEDYを使用して、より強い大貧民アルゴリズムを得る(人間のプレイの知識を獲得する)ことを試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ニューラルネットワークモデルの構築、ロボット制御の実験、ゲームプログラムの開発等が、すべて、申請書に記載したスケジュール通りに、順調に実行できているため。

今後の研究の推進方策

これまでのところ、研究課題は申請書通りのスケジュールで順調に推進できているので、今後も、当初の計画通りに進めていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Stimulus-dependent state transition between synchronized oscillation and randomly repetitive burst in a spiking model of the cerebellar granular layer2011

    • 著者名/発表者名
      Takeru Honda, Tadashi Yamazaki, Shigeru Tanaka, Soichi Nagao and Tetsuro Nishino
    • 雑誌名

      PLoS Comput. Biol

      巻: 7(7):e1002087

    • DOI

      10.1371/journal.pcbi.1002087

    • 査読あり
  • [学会発表] How is oscillatory local field potential generated in the cerebellar granular layer?2011

    • 著者名/発表者名
      T.Honda, T.Yamazaki, S.Tanaka, S.Nagao
    • 学会等名
      The 21th Annual Meeting of Japanese Neural Network Society (JNNS 2011)
    • 発表場所
      Okinawa, Japan
    • 年月日
      20111215-20111217
  • [学会発表] Computational study of the contribution of a recurrent synaptic network and a gap junction network to synchronized oscillation in the cerebellar granular layer2011

    • 著者名/発表者名
      T.Honda, T.Yamazaki, S.Tanaka, T.Nishino, S.Nagao
    • 学会等名
      Society for Neuroscience (SfN 2011)
    • 発表場所
      Washington, DC, USA
    • 年月日
      20111112-20111116
  • [図書] 応用オートマトン工学2012

    • 著者名/発表者名
      西野哲朗, 若月光夫, 後藤隆彰
    • 総ページ数
      77-152
    • 出版者
      コロナ社

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi