研究実績の概要 |
(1)「クラスタの再発見」フェーズの実現とユーザ認知負荷の少ない制約の選択 前年度までに,ユーザが与えるデータ間のmust-link,クラスタ間のmust-linkが扱える手法に改良したクラスタ内データの類似性が高く,クラスタ間の独立性が高いクラスタリング手法に,本年度はユーザの認知負荷が少なく,制約を選択できるインタフェースを追加した。昨年度開発したユーザ制約を満たすアルゴリズムでは,ユーザが指定したデータ間のmust-link,クラスタ間のmust-linkを満たすクラスタ中心となる超平面を求め,それを初期値として,他の独立なクラスタから制約を満たす範囲で独立なクラスタ中心を求めていた。この方法では,無数のmust-link制約の中からユーザに制約を選択させるため,非常にユーザの認知負荷が高かった。本年度は,独立な情報間の類似性を測るある尺度を導入することで,予め独立性の高くなりそうなmust-link制約を抽出して,ユーザに提示するようにした。このようにすることでユーザの認知負荷を低減すると同時に,独立性の高いクラスタリングを得られる方法とした。
(2)ユーザの周辺視を利用した学習データ生成支援インタフェースの開発 前年度は,ユーザ制約であるデータA,B間のmust-link,クラスタA,B間のmust-linkを一対一の指定ではなく,ある程度まとめてmust-linkを指定できる認知負荷の少ない能動的なサンプリングを支援するインタフェースを提案した。今年度は,ユーザのmust-link制約の生成を支援するため,ユーザの周辺視(どの領域を長時間注視していたかなどの情報)を利用して,多くのmust-link制約を半自動生成するインタフェースの提案を行った。
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