突発的生起事象(クラスター)の検出には、Kulldorff(1997)によって提案された空間スキャン統計量が広く使用されている。しかし、不規則な形状のクラスターを同定できないという問題点があった。一方、Tango-Takahashi(2005)が提案した方法は任意の形状のクラスターを柔軟に検出できるが、計算時間が膨大で小さなクラスターしか同定できない制限があった。本研究では、これらの問題点を改善するための研究を行った。その結果、クラスターの形状・サイズに制限がなく、計算時間も大幅に短縮でき、クラスターの相対危険度が増大するにしたがい検出力が大きくなり、実用上優れた性能を示すことできた。
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