研究課題
ヒトプリオン病においては、約80%を占める原因のわからない孤発性、プリオン汚染による獲得性、そしてプリオンタンパク(PrP)遺伝子変異による遺伝性は十数%程度を占める。本研究では特に遺伝性プリオン病を主要対象としてその病態機構の解明と克服を目指して研究を開始した。まず遺伝性プリオン病であるGSS (Gerstmann-Straussler-Schenker症候群、P102L変異)20例、FFI(Fatal familial Insomnia、D178N変異)12例、遺伝性CJD(E200K変異)22例について、我々が以前に開発した高感度異常型PrP増幅検出法である、Real-time QUIC法により髄液検査を行ったところ、いずれも80%以上の感度を示し、臨床的にも有用性が高いことを確認した。その他、遺伝性プリオン病モデルマウス(P102L変異を導入したヒトPrP配列トランスジェニックマウス)を作製し、遺伝的背景をPrP遺伝子ノックアウトマウスに置き換え、現在解析が進行中である。さらに免疫抑制剤として使用されるFK506(タクロリムス)がオートファジーを活性化することにより異常型PrPを減少させ、治療効果を示すことを明らかにした。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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