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2013 年度 実績報告書

周産期心筋症モデルマウスの確立と発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23300152
研究機関筑波大学

研究代表者

石田 純治  筑波大学, 生命環境系, 講師 (30323257)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード妊娠恒常性 / 周産期心筋症 / APJ受容体 / トランスジェニックマウス
研究概要

周産期心筋症 (Peripartum cardiomyopathy:PPCM) は、心疾患の既往がない女性が、周産期(妊娠期から産後にかけて)に心不全を発症し、死亡例も多く報告されている疾患である。少子高齢化が深刻化している我が国では、出産の健全化は急務であるが、周産期心筋症の原因は不明な点が多い。以前に我々は、7 回膜貫通型受容体・APJの心臓特異的過剰発現マウス (MHC-APJ) が、ヒトの周産期心筋症と類似の症状を呈することを発見した。
これまでに、組織学的解析、遺伝子発現解析、エコカーディオグラフィーによる心機能の解析から、MHC-APJマウスがヒト周産期心筋症と同様な病態を呈することを確認し、MHC-APJマウスが本疾患のモデルマウスであると結論づけた。また、MHC-APJマウスにおける病態発症には「授乳」が必須であることを明らかにした。
平成24年度は、授乳によって引き起こされる心臓でのイベントを明らかにするべく、野生型マウスとMHC-APJマウスのそれぞれに、授乳群・非授乳群を設定し、それらマウスの心臓を用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。野生型マウスにおいて授乳で変化する遺伝子群、または、授乳をしているMHC-APJマウス(病態進展期)においてのみ変化する遺伝子群など、複数の絞り込み解析から、授乳により誘導される心臓イベントに関与する候補遺伝子を同定した。
また、他グループから、Signal Transducer and Activator of Transcription 3(STAT3)の心筋特異的欠損マウスや、Peroxisome proliferator-activated receptor gamma coactivator 1-alpha(PGC1α)心筋特異的欠損マウスが周産期心筋症様の表現型を呈することが報告されているが、 MHC-APJマウスの心臓においてはこれらのシグナルは野生型マウスと差が認められなかった(正常であった)ことから、MHC-APJマウスの周産期心筋症発症には新規のシグナルが関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of Aging and Uninephrectomy on Renal Changes in Tsukuba Hypertensive Mice2013

    • 著者名/発表者名
      Inui, Y., Mochida H., Yamairi, F., Okada, M., Ishida, J., Fukamizu, A., and Arakawa, K
    • 雑誌名

      Biomed. Reports

      巻: 1 ページ: 359-364

    • DOI

      10.3892/br.2013.74

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Lung surfactant levels are regulated by Ig-Hepta/GPR116 by monitoring surfactant protein D.2013

    • 著者名/発表者名
      Fukuzawa, T., Ishida, J., Kato, A., Ichinose, T., Ariestanti, DM., Takahashi, T., Ito, K., Abe, J., Suzuki, T., Wakana, S., Fukamizu, A., Nakamura, N., and Hirose, S.
    • 雑誌名

      PLoS One.

      巻: 8 ページ: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0069451.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Apelin elevates blood pressure in ICR mice with L-NAME-induced endothelial dysfunction.2013

    • 著者名/発表者名
      Nagano, K., Ishida, J., Unno, M., Matsukura, T., and Fukamizu, A.
    • 雑誌名

      Mol. Med. Reports

      巻: 7 ページ: 1371-1375

    • DOI

      10.3892/mmr.2013.1378.

    • 査読あり
  • [学会発表] 妊娠高血圧症候群とレニン・アンジオテンシン系

    • 著者名/発表者名
      石田 純治
    • 学会等名
      第36回 関東腎研究会
    • 発表場所
      クラブ関東、東京都
    • 招待講演
  • [学会発表] 血管内皮細胞障害時におけるアペリン-APJ受容体系による血圧制御機構の解析

    • 著者名/発表者名
      石田 純治
    • 学会等名
      第17回 日本心血管内分泌代謝学会
    • 発表場所
      千里ライフサイエンスセンター、大阪府
  • [図書] 腎と透析 75巻5号:遺伝子改変マウスを活用した産前産後の疾患発症メカニズムに関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      村田知弥、石田純治、深水昭吉
    • 総ページ数
      168(担当:725-729頁)
    • 出版者
      東京医学社

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公開日: 2015-05-28  

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