研究課題/領域番号 |
23300178
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山下 仁大 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70174670)
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研究分担者 |
野崎 浩佑 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (00507767)
永井 亜希子 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (40360599)
中村 美穂 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (40401385)
堀内 尚紘 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (90598195)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 分極 / バイオセラミックス / リン酸カルシウム / ハイドロキシアパタイト / 炭酸含有アパタイト / スキャホールド / バイオインターフェイス / 硬組織代替デバイス |
研究概要 |
本研究では、生体の再生機能を亢進するバイオマテリアルの開拓と臨床応用のための基礎データの蓄積を目的とした。すなわち、バイオセラミックスに対して電気的分極処理を行うことにより、セラミックスの粒界ならびに表面特性を変え高機能化をはかり、硬組織再生および修復機能を持つ分極バイオセラミックスの医療用デバイス開発研究を行った。 平成24年度は分極セラミックスの組織再生誘導能の動物実験系における検討 分極バイオセラミックスを用いた分極複合マテリアルの創製、基礎物性の検討、タンパク質吸着の検討、培養細胞の接着・増殖・分化の検討を行った。分極複合マテリアルの作製では、現在臨床応用されているポーラス体から粒状の骨充填材を用いて、分極処理を行った。これらの分極材料と絹タンパク質等の有機材料を用いてとコンポジット材料を作製した。また、人工関節や人工歯根に臨床応用されている、金属材料にコーティングした材料はステント材表面に酸化層を形成し、分極処理を行った。基礎物性評価及び表面特性評価では、無機擬似体液溶液中における析出結晶解析、タンパク質吸着挙動などの擬似体液系を利用した評価を行った。これらの成果から、基礎物性を変化させることなく無機イオン、タンパク質レベルで表面特性を制御可能であることが確認された。更に、培養細胞を用いて分極複合マテリアル上における接着、移動、分化挙動を検討した結果、分極試料片上において上記挙動が促進されることが確認された。このことから、細胞の増殖、分化能を制御しうるスキャホールドへの応用が期待され、ティッシュエンジニアリングや再生医工学への発展に寄与するものと考えられる。これらの観点から、治癒に要する時間を大幅に短縮できる硬組織代替材料デバイスの開発が可能になる「バイオインターフェイス制御が可能なセラミックス材料」として分極バイオセラミックスの有用性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画当初に予定していた2年目の項目である「分極複合マテリアルの作製とその基礎物性(分極特性、表面特性)、蛋白吸着性、細胞挙動評価」を全て完了し予想通りの成果を得ている。また、得られた成果について国内外の学会発表、外国論文誌への掲載を行ったことから、②段階であると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、引き続き「複合材料へのアプローチ-分極マテリアルの創製」「分極複合マテリアルの実験動物系における組織再生誘導能」を行う。
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