研究課題
研究の目的:「認知症はリハの適応にはならないという」という古い概念から、「認知症は社会脳(自己と他者の関係性)に焦点を当てた適切なリハで、行動・心理症状(妄想や徘徊などの、いわゆる周辺症状)が落ち着き、生活機能(ICF)が回復し、結果的に認知機能向上も期待される」という新しい概念への転換をめざす。認知症へのリハが医療保険の適応となることに必要な有効性を示すエビデンスを作りだし、適切な認知症リハの方法を提示する。介護保険においても、「認知症短期集中リハ実施加算」を社会脳の視点から検討し、小グループでの実施が認められるよう働きかける。本年度(~平成27年3月31日)の研究実施計画に基づき、社会脳に注目した認知症への脳活性化リハビリテーションの実施を行った。認知症が生活障害の主たる要因となっている介護老人保健施設(老健)入所者を対象に、脳活性化リハの介入を行った。群分け(ランダム化対照試験)→3か月の介入→評価とした。今回は、個別ではなく、小グループでのリハ介入とした。その結果、 Clinical Dementia Rating-Sum of Box (CDR-SB)で有意な改善が認められた。同時に、Quality of Life-Alzheimer Disease (QOL-AD)でも改善が見られ、小グループで社会脳機能の一つであるコミュニケーションが増えて、リハ効果を示すことができた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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