研究概要 |
当該研究は,感覚入力によって仮想現実的に被験者の脳内に自己運動知覚を誘起し,自己運動知覚と脳活動との因果を解明しようとするものであった。 まず,機能的磁気共鳴像法を用いて,自己身体運動の動画による視覚刺激中に自己運動錯覚を誘起し,その最中に賦活する脳神経回路網に関する解析を行った(実験1)。さらに,大脳皮質一次運動野に対して4連発経頭蓋磁気刺激(QPS)することで皮質脊髄路の興奮性を変化させ,その結果として運動感覚知覚がどのように影響を受けるかを明らかにするための実験を行った。皮質脊髄路興奮性変化することによって運動感覚の感度が影響を受ける可能性が示唆された。
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