研究課題/領域番号 |
23300209
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三宅 美博 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (20219752)
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研究分担者 |
山本 知仁 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (60387347)
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キーワード | 歩行リズム / 相互引き込み / パーキンソン病 / 加速歩行 / 動的安定化 |
研究概要 |
人と並んで歩くとき思わず足並みが揃ってしまう経験は身近なものである。本研究は、このような歩行リズムのインターパーソナルな相互引き込みによって、歩行が動的に安定化する性質を歩行支援システムに活用することを目標としている。具体的には、パーキンソン病患者に特徴的な歩行リズム生成障害としての「加速歩行」に注目し、その安定化の方法論を確立するために、以下の3つの研究項目を設定している。 ・研究項目1 パーキンソン病の加速歩行における安定性の評価方法の確立 ・研究項目2 歩行リズムの引き込みによって加速歩行が安定化するメカニズムの解明 ・研究項目3 臨床現場で活用できるポータブルな歩行安定化システムの開発 本年度は、初年度として研究項目1「パーキンソン病の加速歩行における安定性の評価方法の確立」に取り組んだ。具体的には、最初に患者の加速歩行データを収集した。その上で加速歩行による歩行周期の減少勾配を回帰直線によって定量化し、加速歩行の軽重の評価基盤とした。さらに、DFA(De-trended Fluctuation Analysis)による歩行周期ゆらぎのフラクタル性の解析、および、腰重心軌道の運動学的分析を導入し、それらの動的指標と加速歩行の軽重の相関を多面的に分析した。これによって加速歩行の動的な安定性の評価指標として作成し、その評価指標に基づいて新たな加速歩行データの分析を行い、評価指標としての有効性を確認した。最終的にはこれらの成果を踏まえ加速歩行の安定性評価システムとして確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究項目1のパーキンソン病の加速歩行における安定性の評価方法の確立において、歩行安定性の評価指標の開発に若干の遅れは発生したが、必要とされる水準を越える評価方法の確立に成功していることから、上記のように評価した。
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今後の研究の推進方策 |
研究項目1における時間的遅れを取り戻すべく、研究項目2および研究項目3の作業を推進することになる。ただし、研究項目1において確立された新しい評価方法の能力を最大限に引き出す形で、今後の研究課題の遂行に活用したいと考えている。
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