研究課題/領域番号 |
23300211
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荒井 秀典 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60232021)
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研究分担者 |
武地 一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10314197)
杉本 直三 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20196752)
山田 実 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30525572)
高桑 徹也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40244933)
石津 浩一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50314224)
青山 朋樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90378886)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 認知機能障害 / MRI / 多重課題 / 転倒予防 / サルコペニア |
研究概要 |
本研究の目的は、①軽度認知機能障害(Mild Cognitive Impairment; MCI)及び認知症患者において脳MRI標準化解析により脳萎縮の定量的評価を行うとともに、運動機能について健常高齢者と比較検討すること、②有酸素運動と多重課題下での能力向上を組み合わせた運動介入を行うことにより、認知機能、運動機能への影響をMRIを用いて明らかにし、脳実質にどのような変化が生じているのかを三次元的に明らかにすることにより、運動介入の有用性を検証することである。さらに③この運動介入が、転倒予防や筋肉減少症(サルコペニア)に対しても有効性があるかどうかを検証することである。 我々は運動介入によって特異的に変化する脳領域が存在し、その脳領域と認知機能や運動機能の改善とが関連するという仮説を立てており、その仮説を実証するため本研究を行う。そのためにMCI及び認知症患者における認知機能、運動機能の向上、それに転倒予防に対して、Rhythmic Stepping Exerciseという多重課題を用いた運動介入の有用性を検証する。そしてこの運動介入に効果があった場合、脳実質にどのような変化が生じているのかをMRIを用いて検証する。さらにこの介入が、転倒予防や筋肉減少症(サルコペニア)に対しても有効性があるかを検証することにより、介護予防に役立てる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度にはMCIおよび軽度ADの高齢者(取り込み基準はmini mental state examinationで19点以上)を対象としたコホート研究の分析を実施した。その結果、運動と認知機能には関連性が認められ、運動を実施することで認知機能にポジティブな影響を及ぼす可能性が示唆された。 また、MCIおよび軽度ADの高齢者(取り込み基準はmini mental state examinationで19点以上)を対象とした運動介入試験を実施中である。対象者のエントリーは完了した。10月には介入および介入後の機能測定を終える予定である。
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今後の研究の推進方策 |
アルツハイマー病患者のコホート研究については解析を行い、その結果を学会及び論文にて公表予定となっている。MCI、認知症患者を対象に行う6ヶ月間の運動介入試験により認知・運動機能の向上、転倒予防効果の検証、各脳領域の容量増大効果の検証を行う予定で、すでに患者エントリーを終了し、10月に介入を終え、解析をはじめる予定である。進捗はきわめて順調である。
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