研究概要 |
日本発祥の武道は、今や世界中に普及されているが、海外で武道を実践している人たちは、これを単なる競技としてではなく、その文化性に強い興味をもって行っている。しかし、外国人が武道の文化を知ろうとした場合、英語で書かれた書籍も十分にないなど不都合を感じているというのが現状である。本研究は、この問題を解決すべく、武道学を中核となってリードする研究者が叡知を結集し、既に酒井らが有するヨーロッパを中心とした海外ネットワークを駆使して行うものであり、オリジナリティーが高い。武道の海外普及は押し付けになる場合が多いが、本研究は、まずは外国人実践者が日本武道の何を知りたいと望んでいるのかという海外における需要(デマンド)を把握し、これに対応する内容を英語化して、ネット上で発信することにより、世界で初の、海外において誰でも、どこでも、いつでも、知りたいことを知ることができる、武道文化に関するオンデマンド英語教材を開発することを目的としたものである。 デマンドの調査は、東欧ハンガリーを中心に、ルーマニア、フィンランド、ドイツ等において行った。 世界初の武道学ウェブ・サイト「Budo World」を立ち上げ、日本語と英語のバイリンガルで武道学に関する情報を発信した。 また、教材用書籍としてA japan kendo tortenete(forum for Budo Culture,2014)をハンガリー語で出版した。 更に『刀剣の歴史と思想』(酒井利信,日本武道館,2013)の英訳を完成し、現在教材用に The Ideology of the Wword として出版予定。
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