研究課題/領域番号 |
23300223
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研究機関 | 国際武道大学 |
研究代表者 |
山本 利春 国際武道大学, 体育学部, 教授 (30182637)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | スポーツ傷害 / アスレティックトレーナー / 医科学サポート活動 / 体育系大学 / メディカルチェック / 傷害予防 / リコンディショニング / トレーナー教育 |
研究概要 |
本年度は、主に傷害予防とリコンディショニングを中心とした内容を継続しつつ、以下のような課題の取り組みを行った。 I.新入生のメディカルチェック、各運動クラブのトレーナー活動、リコンディショニングルームでの傷害後の競技復帰支援活動、各種学生選手対象講習会、学外のトレーナーステーション活動等の活動に加え、学内のトレーニングルームを本格的に稼動し、体力強化トレーニングを積極的に有効活用した医科学サポート活動を図った。 II.リコンディショニングやトレーニングに深く関係する栄養・食事の面に着目し、学生トレーナーが選手の栄養環境の改善に貢献できるようになることを目的とした、栄養の専門家による講習を実施し必要な知識の向上を図った。 また、上記のようなシステム強化のための教育活動および実践的な研究を進めながら、①体育大学の新入生に対するメディカルチェックの検査項目における最低限必要な項目と適正な使用機器の選択に関する検討、②競技特性に合わせた体力強化トレーニングの効果的な実施法とその測定項目の検討、③スポーツ医科学サポート活動を通じた学生トレーナーの現場実習の評価システム、④学生トレーナー、体力強化(S&C)コーチ、アナリスト、選手、指導者間で、医科学情報を共有し、いかに選手のコンディショニングに活用するかといった医科学サポートの効果的な手法について、⑤学生による学内スポーツ医科学サポートが、学内のスポーツ選手のコンディショニング管理あるいは競技力向上にどのような有効性があったかを、対象学生の意識調査や医療機関受診率などの観点から解析、⑥スポーツ医科学サポートの実践を学生に行わせる際の医学的、教育的な管理上の問題点及び留意点について探り、リスクマネージメントのマニュアルを作成、といった継続課題についても現在検討・進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一昨年度は東日本大震災の影響で、活動面、予算面の問題で進行が遅れていたが、昨年度は順調に計画を遂行し、概ね予定していた計画について進めている。最終年には、それらの成果をまとめる取り組みを行なう予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、これまで実施してきた「学生によるスポーツ医科学サポートシステム」の内容を整理し、3年間の研究成果のまとめをする。特に、①課程教育との連動強化を図り、現場実習の評価システムを作成するとともに、指導上のリスクマネージメントに関するマニュアルを作成する。②体力測定関連の専門性のある学生スタッフの育成を本格化させ、学生主体の「リコンディショニング」「トレーニング」「体力測定」のスポーツ医科学サポート総合ネットワークを構築し、日常的に運営することを目指す。 以上のような教育活動および実践的な研究を進めながら、①体育大学の新入生に対するメディカルチェックの検査項目と最低限必要な項目と適正な使用機器の選択に関するモデルを明らかにする、②競技特性に合わせた体力強化トレーニングの効果的な実施法とその測定項目を検討する、③スポーツ医科学サポート活動の各内容ごとに学生トレーナーの現場実習の評価システムを開発する、④医科学情報をいかに選手のコンディショニングに活用するか、学生トレーナー、体力強化(S&C)コーチ、アナリスト、選手、指導者間で情報を共有して医科学サポートの効果的な手法について検討する、⑤スポーツ医科学サポートの実践を学生に行わせる際の医学的、教育的な管理上の問題点及び留意点について探り、リスクマネージメントのマニュアルを作成する、⑥トレーナーの課程教育で学習した内容をどのように課外活動に活かし、実践的な経験を積ませ、現場への応用力を身につけることが可能となるかを検討した上で、教育モデルを構築する、といった具体的課題についても検討して成果をまとめる。
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