研究課題/領域番号 |
23300226
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大友 智 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90243740)
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研究分担者 |
海老 久美子 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60443248)
藤田 聡 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (80451863)
山浦 一保 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (80405141)
長積 仁 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (80274190)
小沢 道紀 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (30340491)
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キーワード | 介護予防 / レジスタンス運動 / 食生活教育 / 健康に対する動機づけ / ソーシャル・キャピタル / 産学連携 / ヘルス・ツーリズム |
研究概要 |
1、健康づくりにおける手軽さと効果のトレードオフを解消するコンテンツの開発 加齢に伴う筋量の減少予防を目的とした筋力トレーニング法の検証を行った。その結果、健常な高齢男女において、有意に筋力および筋量が増加することを確認し、グループ運動プログラムでもサルコペニア予防が可能であることを示した。また、対象となるコミュニティの現状を把握するために、高齢者運動教室参加者に対する栄養・食生活に関する調査、並びに多様な地域特性を活かした食生活に関する取り組みについてインタビュー調査を行った。その結果を踏まえて、食生活教育の介入を行い、効果を確認した。 2、住民の行動変容に必要な継続性と自発性を促進する教育プログラム開発 地域で活動するスポーツ・コミュニティへの参加および継続を促す条件の示唆を得るために、また、個人間または組織間の相互学習による知識の資源化と内在化がコミュニティや事業の創発につながるのかを明らかにするために、滋賀県内2地域でセラバンド教室に通う高齢者を対象に、定量的及び定性的調査を行った。その結果、個人間については、個人のスポーツに対するイメージとかかわり、またプログラムの簡便さと知識の共有化を図る地域内ネットワークの存在が重要であることが示唆された。また、次年度実施予定の定性的調査対象者として、22名の内諾を得た。 3、住民の主体的な健康づくりを促進する行政支援と組織的活動の一般化とモデル化による健康づくり支援システムの構築 地域主体で特徴的な健康づくりを実施している自治体・団体を選定し、ヒアリングを行った。その結果、「熊野で健康ラボ」では、地域全体を巻き込んだ健康づくりへの取り組み及び当該事業を運営していくために重要な事柄に関する示唆を得た。また、北海道及び沖縄県では、地域に内在する問題の認識と資源の相互依存の必要性が事業化や社会システムに関係する傾向がうかがえた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的を達成するために設定した3課題、すなわち、健康づくりにおける手軽さと効果のトレードオフを解消するコンテンツの開発、住民の行動変容に必要な継続性と自発性を促進する教育プログラム開発、及び住民の主体的な健康づくりを促進する行政支援と組織的活動の一般化とモデル化による健康づくり支援システムの構築、について、次年度の研究を見越しながら、研究成果を挙げていると判断されるため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題では、研究目的を達成するために設定した3課題を設定したが、各課題毎に以下のように今後の研究を推進する。 第一に、健康づくりにおける手軽さと効果のトレードオフを解消するコンテンツの開発に関して、高齢者を対象に、介入研究及び調査研究を実施する。 第二に、住民の行動変容に必要な継続性と自発性を促進する教育プログラム開発に関して、高齢者を対象に、定性調査を実施し、教育プログラムを開発する。 第三に、住民の主体的な健康づくりを促進する行政支援と組織的活動の一般化とモデル化による健康づくり支援システムの構築に関して、高齢化の進む地域社会を対象に、定性調査を実施する。この課題に関して、自治体では健康づくりがヘルス・ツーリズムという観点から展開されていることから、今後、ヘルス・ツーリズムに関する専門的知識を得る。
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