研究概要 |
1.スイマーロボットの内部機構構造を検討した.本ロボットにおいては,人体部が多自由度の非定常運動を行う.それを実現するための内部機構構造について,強度計算や,駆動するモータの出力パワー,並進・回転運動範囲などを算出して基本設計を行い,どのような構造が最も適しているかを明らかにし,構造を決定した. 2.上記の検討のため,実際のスイマーの関節トルク出力の推定をおこなった.具体的には,実際のスイマーの泳動作を水中カメラにより撮影し,また泳動作中の筋電図を測定した.そして取得した泳動作と筋電図の測定結果を,筋骨格シミュレーションソフトウェアに入力することにより,関節トルクの推定をおこなった. 3.決定した構造およびその基本設計結果に基づいて詳細設計を行った.そして詳細設計の結果に基づき,スイマーロボットの製作を行った.なお詳細設計と製作については,研究協力者(学生)も参画して効率的に行った.また,詳細設計にあたっては,実際のロボット動作状態の詳細な力学計算をおこなった. 4.完成したロボットを回流水槽中に設置し,試験運転を行った.あらかじめ用意したさまざまな水泳動作のデータをロボットの制御プログラムに入力し,カセンサを用いた測定試験も行った.その結果,クロールの泳動作については,カセンサを用いて,1ストローク周期中の力変化を測定することができた. 5.関連する分野の国内・国外の会議に研究代表者,および研究協力者(学生)も参加し,最新の関連研究の資料収集・情報収集を行なった.
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