研究課題/領域番号 |
23300234
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小林 寛道 日本大学, 国際関係学部, 特任教授 (60023628)
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キーワード | トレーニング / 医療・福祉 / リハビリ / トレーニングマシン |
研究概要 |
高齢者が自立歩行や日常生活行動が不自由な低体力状態になることを予防し、体力水準の改善を図るために、スポーツ科学的な発想を生かした新しい運動・トレーニングの方法を開発することを目的とした。低体力高齢者を対象として、(1)自立した生活行動を支える体力的基盤と考えられる「体幹深部筋群」の機能向上を図るためのトレーニングマシンを開発し、(2)そのマシンを用いたトレーニングの効果を検証することによって、(3)生活行動能力(起立・歩行能力・生活に必要な基本動作)の向上を図るトレーニングモデルを構築し、高齢化社会での低体力問題の緩和に寄与することをめざした。 計画の初年度に当たる平成23年度は、(1)「すり足動作型歩行能力改善マシン」、(2)「ひねり動作型体幹深部強化マシン」、の2機種を完成させた。 このマシンを用いて、脳血管障害(脳卒中など)の後遺症として、20年間左半身が不随意となっている人、後遺症によって歩行が著しく不自由な状態になっている人、すぐに足がつまずいて転倒してしまう人、パーキンソン病の兆候を持つ人など、7名を対象に、「すり足動作型歩行改善トレーニングマシン」および「ひねり動作型体幹深部強化マシン」を用いて、3ヶ月間のトレーニングを実施した。トレーニングは週1回1時間とし、このトレーニングのほかに、柏市内で実施している「十坪ジムトレーニング」(認知動作型トレーニングマシンを利用)を週1回1時間実施した。 3ヶ月間のトレーニングの経過は、驚くほど良好で、対象者からトレーニングの継続が強く希望されている。研究期間を通して、詳細な報告にまとめる計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
トレーニングマシンの製作に時間がかかったが、そのマシンを用いたトレーニングにおいて、脳血管障害の後遺症を持つ人などのトレーニング対象者の協力がスムーズに得られ、トレーニング成果が上がっている。 当初計画した20名を対象としたトレーニングではなく、比較的重症な人について少人数にしぼって、ケーススタディを進行させている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に沿って、研究を進行させる予定である。
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