研究課題
1.ストレス対処力と「笑いやすさ」を繋ぐ神経基盤の解明(1)「笑い」の神経基盤の解明 :昨年度までに得られた健常大学生被験者のデータをもとに、ストレス感受性に関連する脳部位を、SOC(Sense of Coherence)スコアと定常状態のfMRIから推定した。また、「笑い」映像負荷時のfMRIから、「笑い」に特異的な機能的結合を、SOCスコア高低群間で現在比較解析中である。(2)「病態」と「笑いに対する感受性」の検証 :1型糖尿病患者を対象に、病態及び「笑いやすさ・笑いにくさ」という個人の資質の相違が反映される神経基盤の特定を目指した。1型糖尿病の患者10名と性別年齢をマッチングさせた対照被験者11名に、SOC、共感性プロセス尺度、気分尺度POMS (Profile of Mood States)、DAMS (Depression and Anxiety Mood Scale)のアンケート調査を実施した。同時に、定常状態時(映像を視聴しない5分間)、「笑い」映像の視聴時、対照として「風景」映像の視聴時の3条件下におけるfMRIの測定を行った。この時、心電心拍測定も行った。心理指標のノンパラメトリック解析を行った結果、SOCや共感性において患者群と健常群の間で有意な違いは見られなかった。現在、取得したfMRI情報をもとに、群間で「笑い」映像に特異的な機能的結合領域が異なるかを解析中である。2. SOCと月経随伴症状の関係の検証女子大生244名(平均年齢22歳)を対象に、月経随伴症状(41項目6因子、4件法)、ストレス対処力(SOC、13検法)について配票調査を行った。解析の結果SOCが低い女性ほど、月経随伴症状をより強く感じることが検証された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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