研究課題/領域番号 |
23300260
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
西條 美紀 東京工業大学, 留学生センター, 教授 (90334549)
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研究分担者 |
鈴木 努 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (00595291)
岩倉 裕子(大塚裕子) 公立はこだて未来大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10419038)
植田 譲 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (80533760)
川本 思心 東京工業大学, 環境エネルギー協創教育院, 特任助教 (90593046)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 介護 / 電動アシスト自転車 / リハビリたーション / 虚弱化予防プログラム / 移乗能力 / 高齢者一般調査 / トリップ調査 / 高齢者の移動体選択 |
研究概要 |
電動アシスト自転車(2輪)の貸し出しモニター調査(N=7×2回)を静岡県掛川市の高齢者を対象に実施(H24年6月-8月、10月-12月)。それぞれの生活の中での電動アシスト自転車の使用状況についてインタビュー調査とGPSロガーによるトリップ調査を実施。 電動アシスト自転車(4輪)は開発中の介護予防車両であるため、掛川市内のリハビリ病院に貸し出しをし、病院職員の監督のもとでリハビリ目的で高齢者(N=72)に試乗してもらい、生活機能チェックと試乗動作調査を行った。あわせて調査に協力いただいた理学療法士からヒアリングを行い、要支援1~要介護2くらいまでのレベルの高齢者を対象とした電動アシスト自転車を用いた虚弱化予防のリハビリプログラムについて意見交換を行った。その結果、要介護となった高齢者の「移乗能力」の維持を目的としたプログラムを考えていくという方針を得ることができた。 これらのモニターによる電動アシスト自転車の試乗調査のほかに、掛川市が市内の高齢者を対象に行った高齢者一般調査(N=1379)を材料に、高齢者の属性、身体機能、認知機能と移動体選択の関係について分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
現在「歩くより安全」を目指して開発が進められている四輪電動アシスト自転車について、調査対象のリハビリ病院で予想を上回る74人の試乗データを入手することができたこと。このデータ解析と専門職へのインタビューから、本研究の最終的な目的である「寝たきりの期間を最小化する」に寄与する介護予防プログラムとして、高齢者の「移乗能力の維持」を目的とする四輪アシスト自転車を使ったリハビリテーションプログラムとそのプログラムのためのマニュアル作成という具体的な見通しができたことから当初の計画以上に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は「おでかけ型介護予防の町づくり」を通じて高齢者の寝たきり期間をできるだけ短くすることを目的としている。高齢者の生活機能、認知機能の減衰には段階があり、本研究は縦断調査ではなく、減衰段階の異なる高齢者グループ(2輪アシスト自転車適合者・四輪アシスト自転車適合者)に対する横断調査を行い、様々な高齢者がともに暮らすことができる町づくりをデータに基づいて提言することを最終年度の課題としている。来年度は最終年度の前年にあたることから、今年度集中的に収集したデータの解析を進め、学会や論文発表を中間発表的に行いながら、町づくり提言の基礎となる論拠を築いていく方針で研究を進める。
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