研究課題/領域番号 |
23300276
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (70195923)
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研究分担者 |
市川 陽子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (50269495)
望月 和樹 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (80423838)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 食後高血糖 / 小腸 / バイオマーカー / 遺伝子発現 / 慢性炎症 |
研究概要 |
1. 食後高血糖と関連する炎症指標の生理的意義の検討: 過食型2型糖尿病自然発症OLETFラットに、食後血糖上昇抑制剤(ミグリトールあるいはアナグリプチン)を添加した高糖質食を47週間投与したところ、末梢血白血球における炎症性サイトカインの遺伝子発現が抑制されるとともに、動脈組織における接着因子E-セレクチンの遺伝子発現ならびに血中の可溶性接着因子濃度が有意に低下することが明らかになった。 2. 培養細胞における高グルコース刺激による炎症性サイトカイン遺伝子の発現制御機構の解析: ヒト単球様THP-1細胞を高グルコースで24時間培養したところ、その後、低グルコースで7日間培養した後でも、TNF-αの遺伝子発現が有意に高まっていた。さらに、この細胞では、転写活性化に関与するヒストンH3のアセチル化修飾が、TNFα遺伝子の転写開始点付近で増大していた。それゆえ、短期的な高血糖刺激の履歴は、白血球における炎症性サイトカイン遺伝子のヒストンコードの変化を介して、炎症性サイトカインの発現を制御することが示唆された。 3. 食後高血糖抑制介入試験による炎症関連指標の妥当性の検討: 健康な成人男性51名を年齢とBMIを対応させた上で、無作為に介入群と対照群に割り付け、介入群には低グリセミックインデックス食を5週間継続摂取させたところ、体重、腹囲、BMIが有意に減少するとともに、血漿γ-GTP活性が有意に低下した。また、2型糖尿病患者に食後血糖上昇抑制剤(ミグリトールおよびアナグリプチン)を3か月投与したところ、血中のIL-8および可溶性接着因子(sE-セレクチン、sVCAM-1)の濃度が有意に抑制された。それゆえ、食後高血糖の抑制は炎症および動脈硬化のリスクを抑制することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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