研究課題
研究目的に沿って四つの柱で研究を進めた。学習教材の実践、改訂:大気汚染対策教材の目的の一つである「グリーンケミストリーの考えを使う」ことは概ねできていた。一方、その記述において説得力を持たせる点で改善の余地があったため、持続可能な発展や科学的な考えを基に概念モデルを構築し、それに続く一連の過程(モデル化学習)を説得力の育成として利用した。センサを用いた実験等に関する実践:4道県の教育センターで高橋式酸素センサ等の活用事例の研究と研修講座や小・中・高等学校での授業等での実践をした。また、酸素/二酸化炭素センサの読み上げ機能を使い、視覚障碍者を対象とした実験を工夫して実践した結果、生徒の反応が非常によく、活用できることが明らかになった。科学的態度の育成:科学的な考えを基にした概念モデルの構築、実験計画、実験活動、科学的な考察とまとめ、新たなモデルの構築という一連の過程(サイクル)を定型とし、多くの生徒が扱えるモデル化学習の検討を進めた。具体的な教材として炎色反応による元素の同定に続き、砂糖と食塩のかさ密度を使った判別を題材としたワークシートを開発した。アジア諸国との協働研究:今年度9月に東京地区で国際ワークショップを開催し、日本とフィリピン、マレーシアの3か国の教育関係者が参加した。モデル化学習の報告と検討を進めるとともに、教材の「砂糖?塩?」について体験した。また、フィリピンからは、一枚ポートフォリオ評価法をフィリピンの実状に合わせたOne-page Evaluation Instrumentとしての活用の試みについての発表があった。なお、フィリピンでは現在教育制度の移行が進んでいるが、その中で新教育課程に大気汚染対策教材の内容が取り入れられている旨の報告があった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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