研究課題
最終年度である本年度は、児童生徒が個人所有のタブレットを学校に持参して活用する時代を想定し(BYOD)、異なる複数のOSのタブレットが混在するクラスで本システムを活用することを検証することが、第一の研究目的であった。このため、開発当初Androidのみで稼働していた端末用プログラムを、Windows、iOSと拡張し、さらには混在して稼働するようにサーバ側プログラムを拡張した。日野市立平山小学校の協力を得て検証を実施した。4年生の国語の授業において、児童に好きな端末を選択させ、ソーシャルリーディング機能を用いた協働学習が行われた。動作は安定しており、また、OSの違いによる操作上の混乱は何もなく学習が成立した。これにより、今後のBYOD環境での電子教科書と連携して動作する協働学習ツールの可能性を示すことができた。第二の目的は、開発したシステムを広く一般の教員や児童生徒に活用してもらって、その評価を得ることであった。日野市の他の小学校をはじめ、山ノ内町立東小学校、つくば市立竹園東中学校、鹿児島大学教育学部附属中学校等の協力を得て実証を行った。アンケート等により、ICT活用による協働型授業のよさとして、教員からは、児童生徒の考えの共有・比較の容易さが指摘された。また、児童らの感想文をテキストマイニング分析した結果、本システムを活用した児童が協働型授業を好意的に捉えていることが明らかにされた。さらに、2年間にわたって本システムを活用した小学校の児童のCRTの結果や、全国学力・学習状況調査の結果から、因果関係を明確に示すことはできないが、「知識」に関するA型問題より、「活用」に関するB型問題の成績が全国と比べて高いこと、B型問題の中でも記述式の問題の正答率が高いこと、学習への積極的な姿勢が見られるなどが明らかにされた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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教育システム情報学会研究報告
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