研究課題/領域番号 |
23300306
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 白鴎大学 |
研究代表者 |
赤堀 侃司 白鴎大学, 教育学部, 教授 (80143626)
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キーワード | FD / 授業デザイン / 映像データベース / 高等教育 / FD専門家 / 教授技法 / 大学授業改善 |
研究概要 |
本研究は大学版の授業研究を創設することを目指し、そのための授業データベースを構築し、授業改善のコンサルテーションができるFD専門家を養成することを目的として、スタートした。平成23年度では以下のような成果が得られた。 (1)授業データベースの構築について 白鴎大学教育学部および経営学部の教員を対象として、学部授業の実際の様子をビデオ録画し、90分授業を10分間に編集・要約するとともに、映像ビデオの場面ごとに授業の特徴をキャプションとして挿入した。前期と後期を合わせて約45コマの授業を収・編集を行い、蓄積した。学生へのアンケートなどを実施し、約100コマの映像データベースの前半を作成した。 (2)FD専門家の養成について 授業のビデオ録画や学生へのアンケート、教員へのインタビューなどを行い、映像データベースを作成する担当者を常勤として雇い、初期と終期のビデオ編集の内容を比較し、本人の内観を分析した結果、授業を観察する視点が深くなっていることが分かった。 (3)研究成果の公開と共有について 平成24年2月23日にアメリカとシンガポールから大学のFD研究者を招待し、日本の研究者との情報交流、研究発表、シンポジウムなどを実施した。多くの参加者を得て、好評であった。 平成24年度への継続研究として以下の点があげられる。 (1)授業データベースの継続的な蓄積、(2)授業データベースの活用と授業改善への応用についての検討、(3)FD専門家の継続的な養成、(4)研究成果の継続的な公開と共有
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成23年度における研究計画は、研究方法の妥当性と専門家による会議の開催と成果の共有の3項目であった。研究方法の妥当性においては、実際の授業をビデオ録画したこと、FD専門家を養成したことで、順調に成果が上がった。専門家による会議の開催と成果の共有については、研究協力者による定期的な会合を持ったこと、海外から研究者を招待し、シンポジウムを開催したこと、特に多くの研究者や学生などの参加を得て盛大であったので、当初の計画以上の成果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度においては、平成23年度と同様に授業の映像データの蓄積、FD専門家の養成、研究成果の共有、さらに蓄積した映像データの分析を行う。分析においては、授業者、科目、受講生、教材、資料、授業技法などのカテゴリーに従ってチェックし、大学授業の特徴を明らかにする。研究成果の共有では、広く国内の教員に呼びかけ、実践的な内容を公募し発表会を開催する予定である。
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