研究概要 |
学習指導要領解説の文言を切片化してコーディングする作業を通して,各教科で想定される思考スキルの抽出を行った。また,思考スキルの出現確率から相関を算出し,それらを参考に思考スキルの体系を図示することを試みた。これについては,国語,社会,理科,生活,総合的な学習の時間が完了している。 思考スキルを育成する学習プログラムについて,6つのシンキングツールを選出し,小学校1年生~4年生までにそれらを用いる学習プログラムを作成した。それらをもとに,実際に関西大学初等部において,実践を行い評価情報を蓄積した。 シンキングツールについて,日本で利用できるものに絞って,詳しい活用ガイドを作成した。 これについては,23年度末に評価版を公開。完成版は春期にウェブサイトにて公開予定である。 24年度以降の実践はこれを参照した学習プログラムの実践などを想定している。 シンキングツールの短期・長期的効果について,関西大学初等部においてデータを蓄積した。 また,思考力などの意識変動をチェックするために、縦断的に意識調査を実施する方法がおおむね確立できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画した,シンキングスキルの体系化についての分析は,小学校の国語,算数,理科,社会,生活,総合について終了し,順番に研究会において報告している。-また,学習プログラムも実際に運用がはじまっている。評価についても,短期的評価の方法が確立され,長期評価のための資料収集を継続している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定と関連して,研究対象校としていない現場でも活用できる,シンキングツールの解説パンフレットを作成しつつある。この完成を次年度内に終え,学習プログラムの普及に向けた種まきを始める。また,これと関わって,思考を可視化する授業技術についての文献研究もはじめている。これを学習プログラムやシンキングツールの活用方法と関連づける方向性について,次年度中に検討する。研究上の問題点は特にない。
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