研究課題
不可視2次元コードを活用して、鉛筆をペン型のデジタルオーディオプレーヤに置き換えた紙筆テスト感覚の新しい2種類の音声問題、すなわち、文字と音声のマルチモーダル問題と文書構造表音声問題を開発した。従来の点字問題と拡大文字問題に加えて、この2種類の音声問題を実用化すれば、読字障害を有する発達障害者はもとより文字認知に障害を有するすべての受験者のセンター試験等の受験が可能となることが先行実験により実証された。また、図表を含む6教科の音声出題方法も開発された。1 この2種類の音声問題の作成作業を効率化するため一貫作成システムを開発した。原問題の電子データを構文解析し、文書構造に即して問題文を区分し、各区分に2次元コードを割り付け、冊子が印刷される。同時に、音声データも生成される。また、点字問題の作成作業を効率化するため一貫作成システムを開発した。問題文は点字フォーマッタにより、図はユニバーサルデザインの作図ソフトウェアにより点訳される。2 これらのシステムにより特別問題の一貫作成が可能となった。各種の特別問題は個々に作成するよりも一貫作成した方が質の向上と作成作業の効率化、セキュリティの向上と大幅なコスト削減が可能となる。原問題の電子データから点字問題一貫作成システムにより点字問題が、ワープロにより拡大文字問題が、音声問題一貫作成システムとワープロによりマルチモーダル問題が、音声問題一貫作成システムと点字問題一貫作成システムにより点字または通常文字の文書構造表音声問題が作成される。3 センター試験問題を出題する第4次の評価実験を実施した。4 研究成果の民間移転を進めている。紙の教科書にそのまま音声を付けた音声付教科書を開発し、読字障害児や弱視児及び外国人子女等が健常児と机を並べて勉強できるよう提供を開始した。また、ユニバーサルデザインの作図ソフトウェアの製品化を進めている。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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大学入試研究ジャーナル
巻: No.24 ページ: 127-134
K. Miesenberger et al. (Eds.): proceedings of ICCHP 2014, LNCS
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