研究課題/領域番号 |
23300317
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
戸田山 和久 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90217513)
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研究分担者 |
唐沢 かおり 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (50249348)
小佐野 重利 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70177210)
秋庭 史典 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (80252401)
鈴木 泰博 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (50292983)
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キーワード | 科学画像 / 科学リテラシー / 科学技術社会論 / 科学コミュニケーション / scientific visualization |
研究概要 |
本研究の目的は、科学者と非科学者のコミュニケーション手段としても、科学内部での発見・推論の手段としても重要な役割を果たしている科学画像について、その科学内部での使用実態・効用・限界を明らかにすること、科学コミュニケーション場面での画像使用について、その実態と問題点を明らかにすること、その成果を踏まえて、画像の科学内・科学外使用のそれぞれについてよりよい使用のための条件を明らかにし、科学画像改善と市民の科学画像リテラシー向上策についての提言をまとめること、の4点にある。 初年度に当たる平成23年度においては、主として第一、第二の研究のための基礎的データを収集することに力点を置いた。まず、鈴木、秋庭の二名がノルウェー・ベルゲンで開催されたEuroVis2011国際会議に参加し、scientific visualization分野での最新の取り組み、テクノロジー等の状況を調査した。こうした調査結果を踏まえて、名古屋と東京で研究会を開催し、研究計画の細部を詰めるとともに、各人の分担に応じた研究の中間性かを報告しあった。画像の科学内使用にかんしては、インフルエンザウイルスの糖鎖の分類に関する膨大な情報を可視化する研究において一定の成果を挙げた。また、科学外使用のうち、博物館展示に注目した研究成果を、論文にまとめた。 また、本研究に関連する先駆的・萌芽的業績の包括的サーヴェイを進め、分野の概念地図を作成し主要業績を選定した。この作業は平成24年度も継続して実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度として計画していた準備作業がほぼ計画通りに遂行できたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度の準備作業を踏まえ、研究を本格化させる。具体的には、分担して行った関連研究の包括的サーヴェイを総合するため、全体での研究会を開催し、それぞれの研究分野の基本的前提、方法論、現状・成果、問題点をまとめる。それにより浮かび上がった疑問点を解消するため、現場科学者および科学コミュニケーション実践家に対する聞き取り調査を本格実施する。
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