研究課題/領域番号 |
23300317
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
戸田山 和久 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90217513)
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研究分担者 |
唐沢 かおり 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (50249348)
鈴木 泰博 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (50292983)
小佐野 重利 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70177210)
秋庭 史典 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (80252401)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 科学画像 / 科学技術社会論 / 科学コミュニケーション / Scientific Visualization / 表象 / 科学リテラシー |
研究実績の概要 |
発見法としての科学画像の機能について知見を得るため、鈴木が開発した、インフルエンザウイルス感染時に細胞内でどのような遺伝子が活性化するかについての膨大な時系列データを可視化するscientific visualization手法を、まったく別領域の大規模データに適用することを試みた。職場内でのコミュニケーションパターンについてのライフログ的なデータに同手法を適用して、これまでの心理学的分析手法では気づくことのできなかった発見がもたらされるか否かを試行した。ビジュアライズされたデータを見ながら討論することによって、職場内コミュニケーションの、いわばカギになる人物を浮かび上がらせることができることがわかった。 戸田山は、科学の表象を従来のように言語的表象に限局するのではなく、図的表象をも含むように拡張することが、科学哲学の伝統的問題にどのようなインパクトを持つかを考察した。科学的実在論論争と呼ばれる論争は、これまで、科学表象の典型を文に求め、科学理論を公理系としてとらえるアプローチにより取り組まれてきた。これを、科学理論を、文、図、グラフといった多様な表象戦略により部分的・不完全に表象されるものとして捉えることによって、論争のあり方は大きく変わり、実在論者と反実在論者のそれぞれの直観を活かしつつ調停する道が開けることが分かった。成果は、『科学的実在論を擁護する』の一部として取り入れた。 また、イタリア(フィレンツェ)を中心として、いわゆる科学博物館、科学館ではない美術館において、科学画像的に解釈することができる画像について実地調査を行い、科学コミュニケーションの場としての美術館の果たしうる潜在的意義について考察した。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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