研究課題
MeAIBの18F標識体である[18F]NMeFAMPの合成は、収率約20%、合成時間約90分、放射化学的純度99.9%以上であったが、放射性薬剤基準を参考とした品質検定、急性毒性試験(有効成分、標識最終製剤)および被曝線量等の臨床使用に必要な試験結果までは行えておらず、当研究所の薬剤委員会及び倫理委員会での承認を得られていない。一方、酢酸の18F標識体であるFACEに関しては、one-pot蒸留法による新しい固相抽出技術を用いた18F標識体FACE合成法を確立した。従来法であるオンカラム加水分解法やさらに我々の提唱したtwo-pot蒸留法に比べても、さらに高品位な薬剤合成が可能で、比較的安価で簡便な合成法として、今後普及が望まれる新たな固相抽出法であると、学会でも高い評価を得た。次いで当研究所の倫理委員会および短寿命放射性薬剤検討委員会に健常ボランティア・担癌患者での投与撮像に関する申請した。承認後、公的な臨床検査登録機関・大学病院医療情報ネットワークUMINの臨床試験登録システムへの申請・登録まで順調に進捗した。健常ボランティア・担癌患者での臨床研究は順調に経過し、肝腫瘍患者での検討で、FDGとFACEを併用したPET検査を行い、FACEの腫瘍診断における意義を明らかにすることができた。総合的な糖・酢酸・アミノ酸代謝分子イメージングPET法としての第一歩を踏み出すことができたと言う点が高く評価され、その成果は国内有数の英文医学誌である日本核医学会の英文機関誌Annals of Nuclear Medicineに掲載され、大いに注目された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Annals of Nuclear Medicine
巻: 28 ページ: 371-380
10.1007/s12149-014-0823-z.
巻: 27 ページ: 808-21
10.1007/s12149-013-0750-4.