研究課題/領域番号 |
23310015
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
三枝 信子 独立行政法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 室長 (00251017)
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研究分担者 |
中路 達郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (40391130)
日浦 勉 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70250496)
佐々井 崇博 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (70443190)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 窒素動態 / 陸域生態系 / CO2収支 |
研究概要 |
温暖化が光合成、呼吸、展葉フェノロジーに与える影響などを明らかにするための温度操作実験、窒素負荷量の変化が生産、分解、土壌窒素無機化、栄養塩吸収などのプロセスに与える影響を評価するための窒素施肥実験として、北海道大学苫小牧研究林にて、個葉および群落スケールでの光合成速度(CO2収支)と分光反射特性に関する実験を継続した。 国立環境研究所が管理する山梨県富士北麓フラックスリサーチサイトにおいて、個葉および群落スケールでの光合成速度(CO2収支)と分光反射特性について、群落スケールについては通年、個葉スケールについては着葉期間中(4月~11月)のデータを継続して収集した。また、AsiaFluxデータベースを利用して、陸域生態系モデルの検証に利用するため、アジア各地の炭素収支のサイト間比較を行い、森林・草原・農耕地を含む各種生態系の炭素収支の季節変化と空間分布の特徴を示すと同時に、年間の光合成総量・呼吸総量・二酸化炭素正味吸収量の気象要因依存性を定量的に明らかにした。 衛星観測データを複合利用した陸域炭素収支量の推定手法を独自開発し、日本域の自然生態系における炭素収支量を1km解像度で正確に解析することを目指し、衛星データ利用型陸域生態系モデル BEAMS (Biosphere model integrating Eco-physiological And Mechanistic approaches using Satellite data) に統合するための窒素循環モデルの改良を継続した。引き続き窒素循環の重要プロセスを選出して各種パラメータの検討を行うと同時に、本研究の検証サイトで、個葉のC/N比季節変化等のデータを用いてモデルの応答を確認し、必要な改良を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した研究計画に従って、主として北海道の本研究の野外実験サイトにおいて、温暖化影響操作実験の実験を継続、北海道と山梨県の実験サイトで窒素関連のデータの取得を継続した。また、窒素動態を組み込んだモデルの改良についても、重要なプロセスの選定と、検証用データの整備を継続し、モデル応答の確認と改良も開始した。以上の進捗は、計画にそっておおむね順調と判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究が実験・観測を行う実施場所として申請書に記載した観測サイトのうち、岐阜県高山市の落葉広葉樹林における計画は縮小し、かわりに国立環境研究所が管理する富士北麓フラックスリサーチサイトや北海道大学苫小牧研究林での研究を強化している。その理由は、申請時に分担者として参加する予定であった岐阜大学・村岡裕由が、文部科学省の他の研究課題採択によって生じた規則に従い、当該科研費の分担者としてエフォートを割くことができなくなったためである。なお、岐阜大学で収集する予定であったデータの一部は、他の観測サイトの新規データおよび既存データを活用するなどの方法で補充が可能であるため、本研究全体の計画進行への影響はない。
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