研究課題
平成25年度は以下の調査を実施した。―ザンビア南部州において食料安全保障とレジリアンスについての考察を行い、生産技術依存から栄養も含めた多面的適応能力の醸成による包括的食料安全保障の重要性を示唆した。―天候インデックス保険の効果を,農家の農業生産の面から分析した.その結果,保険により作付面積が広くなることや播種時期が早まることがわかった.このことは,保険は農民がリスクの高い農業生産を選択することを可能にし,農業生産の拡大に貢献することを意味する.―現地の食生活を反映した食物摂取頻度質問票(FFQ)を構築した。FFQを用いて食事調査を行ったところ、危惧されていたビタミンAの摂取量は充足していたものの、子どもたちは国際基準と比べてエネルギー摂取量が不足していること、動物性たんぱく質摂取量が少ないことが明らかになった。日常的に食べられている食物を用いてエネルギー摂取量を高め、栄養素のバランスを整える食事内容を提案した。―異なる生態環境下にある3サイトで作物多様化のひとつとしてサツマイモに着目し調査した結果、その生産はサイト間で異なり、特に高地域で非常に重要な役割を果たしていることがわかった。具体的に、①食料消費としてのサツマイモは2日に一度の割合で消費されており、②販売して得らた現金で主食であるミリミル(トウモロコシ粉)を成人7.4人/年分まかなうことができることがわかった。―ザンビア東部州で行った圃場試験から、4年連続耕作でも土壌有機物量の顕著な減少は認められず、耕作による急激な土壌劣化はおこっていなかった。1年の半分に及ぶ長い乾季が土壌有機物の分解を遅延させ、地下への溶脱を抑えていることが主な理由であった。アフリカ半乾燥熱帯農村部住民の社会的レジリアンスを解明するため、セーフティネットに関して、南部アフリカのザンビア、西アフリカのブルキナファソの事例に基づき考察を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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in Shoko Sakai and Chieko Umetsu eds., Social-Ecological Systems in Transition
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Soil Science and Plant Nutrition
沙漠誌分科会ニューズレター CALNACS News Letter
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