研究課題/領域番号 |
23310050
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90132860)
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研究分担者 |
寺田 昭彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30434327)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 水田 / 飼料イネ / 畜産排水 / メタン / 亜酸化窒素 / 脱窒性メタン酸化細菌 / メタン酸化細菌 / プライマー |
研究概要 |
水田から排出される温室効果の高いメタンおよび亜酸化窒素の抑制に向け、(1) メタン酸化と脱窒を同時に行う脱窒性メタン酸化細菌の水田中の存在量の把握と、(2) 硝化・脱窒工程から生成される亜酸化窒素の生成メカニズムの解明を行った。 水田中の脱窒性メタン酸化細菌を正確に定量するため、様々な水田における脱窒性メタン酸化細菌を定量可能なプライマーセットを用いて、日本およびタイの水田土壌にて土壌深さごとの脱窒性メタン酸化細菌の菌叢解析および定量評価を行った。この結果から、各水田土壌から多く検出された脱窒性メタン酸化細菌は、NC10門に帰属し、運河の底泥で棲息するInoculumグループの種と99%の相同性を持つことが確認された。また、脱窒性メタン酸化細菌は0-15cmの土壌深さにおいて、その存在量に有意差は無く10 6-10 9 copy/g-soilで推移し、全細菌の遺伝子コピー数の0.09-0.5%であることが示された。また、これらの細菌群の遺伝子量は酸素が供給されるイネの根圏付近では1-2オーダー少ないことが示された。 温室効果が極めて高い亜酸化窒素の生成メカニズム解明に迫るため、落水後の水田土壌の深さ方向における亜酸化窒素の濃度プロファイルの把握と、棲息するアンモニア酸化・脱窒に関わる遺伝子のRNA転写量の評価を行った。酸素の浸透深さは土壌表層から1 cm以内であり、それより深層に亜酸化窒素濃度が最大になるスポットが存在した。硝酸が存在している段階で脱窒に関わる機能遺伝子のRNA転写量が急激に増加していることが確認された。土壌表層の酸化部位で硝化反応により生じた硝酸が深部の還元部位に到達し、脱窒に関わる遺伝子発現が起こり、亜酸化窒素が生成する可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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