研究課題
最終年度は、代表者Gで前年度に開発したエネルギー領域での計算手法である「光誘起力ナノ・メトロポリス法」のプロトタイプを完成させ、異方的な金属ナノ粒子の選択的光集積化の可能性を理論的に示した。また、様々な形状の銀ナノ粒子を含む分散液にドーナツ状の強度分布を有するレーザー光を照射して、銀ナノロッドのサイズ・形状を揃えて抽出し、電磁気学的な結合状態を形成して円環状に配列する実証実験にも光制御-分光Gとセンサー応用Gとの共同研究で成功した [英国NPGのScientific Reportsに掲載され、複数の招待講演を行い、多数のWebニュースや新聞でも紹介された]。特に、照射光の波長を変化させることで集積される銀ナノロッドのアスペクト比が変化すること、直線偏光、ラジアル偏光、アジミュサル偏光など偏光を切り替えることで配向の制御ができること、集積化により散乱スペクトルの制御が可能であることなども明らかとなった。このように、ナノ粒子のサイズ・形状・配列および光応答特性を制御する技術は、様々な研究分野や産業界で広く必要とされており、本研究課題で目的とする高感度バイオセンサーや医療用の光応答性ナノ粒子の特性制御にも利用できると期待できる。また、センサー応用Gで作製した高い光発熱効果を示すプローブ粒子を用いて熱凝固性タンパク質の微量検出にも成功し、高感度バイオセンサー開発に関する当初の研究目的を達成したと言える[特開2013-254940]。医療応用Gおよび光制御-分光Gとの共同研究では、金ナノ粒子における光発熱効果の最適サイズが存在することを示した代表者Gにおける理論の実験検証を行い、病原細胞を局所的に光発熱効果で破壊できることを確認した。このように、もう1つの目的であった高効率光熱変換用ナノバイオマテリアル作製のための指導原理開拓と医療応用に関しても興味深い成果を得た。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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