研究課題/領域番号 |
23310092
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
宮崎 真佐也 独立行政法人産業技術総合研究所, 生産計測技術研究センター, 研究チーム長 (70344231)
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研究分担者 |
山口 浩 東海大学, 阿蘇教養教育センター, 講師 (00466236)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | マイクロ化学システム / 表面 / 固定化 / 標識 |
研究概要 |
2年目は初年度の成果を踏まえ、櫛形構造体形成技術の最適化と作製した櫛形構造体上への分子の固定化条件を検討した。初年度に開発した作製技術に加え、櫛形構造体の簡易作製技術として交流電化を印加して櫛形構造を微小電極間に形成させる技術を開発した。遺伝子長より少し短い間隔の金電極を基板上に作製し、それにPDMS製の流路を被せた。そこに交流電化を印加しながら遺伝子の水溶液を流通させることにより、櫛形の構造体を簡便に作製することに成功した。印加する交流電圧と印加時間、ならびに流通させるDNA量を検討して、最適な固定化条件を見いだすことに成功した。 次に、従来法ならびに交流電化を用いた新規固定化法を用いて作製した遺伝子の櫛形構造体に固定化する方法を開発した。まず、櫛形に固定化した遺伝子上の特定部位を標識する足場とするために、DNAと特異的に結合するペプチド核酸を3種類合成した。特異的な遺伝子配列に相補的なペプチド核酸を合成し、それに各々タグとなるペプチド配列を導入した。これを遺伝子に結合させた後、タグに特異的な抗体とそれに対応する二次抗体を蛍光波長の異なる量子ドットで標識したものを用いて3種類の量子ドットを櫛形構造に固定化することに成功した。 また、二次抗体に酵素を標識したものも作製し、その結合も解析した。上記の量子ドットと同じようにタグ付きペプチド核酸を固定化し、それを足場として酵素を固定化することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、櫛形構造体の形成とそれを足場とした分子の特異的な固定化に成功しているため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに研究を展開し、最終目標を達成する予定である。
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