研究課題/領域番号 |
23310101
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
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研究分担者 |
出口 弘 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60192655)
日高 一義 東京工業大学, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 教授 (50565736)
猪原 健弘 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80293075)
荒井 祐介 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 特任助教 (30422562)
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キーワード | 社会システム / サービス科学 / 可視化 / 価値創出 |
研究概要 |
1)研究領域を明確化し、考察すべき課題を確定した。 ◎(1)安心・安全・快適性、リスクマネジメント能力など社会的インフラストラクチャーの基礎的な価値、(2)革新的なサービスビジネスモデルなど企業組織のイノベーション価値、(3)紛争解決、合意形成などグローバルな持続可能性、の3つのレベルを研究領域として設定した。 ◎そこでの価値共創のメカニズムとプロセスをサービスシステムとして統一的に分析・解明する枠組みを構築することを課題として確定した。 2)研究方法の重層的展開 ◎サービスシステムの価値共創のメカニズムとプロセスの分析・解明に向けて、概念・数理、シミュレーション、実証のアプローチを重層的に開発・展開し、そのコアとなるサービスシステムモデルのプロトタイプを構築した。ア)概念・数理:プロバイダーとカスタマー間の価値共創に焦点を当て、誤解と相互理解、相互学習を定式化するハイパーゲーム、ドラマティックモデルを含む広範囲の概念・数理アプローチを用いて、これらの概念がステークホルダー間の内部モデルのすり合わせに関するという統一的な視点から体系化を行い、モデルの骨格を構築した。その結果、「サービスイノベーションの5Coモデル」を提案した。イ)シミュレーションと実証:エージェントベース社会シミュレーションを用いて、プロバイダーとカスタマー間の革新的な自律と共生のプロセスを記述して、「航空会社のサービス政策開発のためのシミュレーションモデル」を開発した。 3)4年間の研究の出発点として、社会的インフラストラクチャーの基礎的な価値、企業組織のイノベーション価値、グローバルな持続可能性、の3つのレベルに問題状況に対してプロトタイプモデルを整備し、平成24年以降に可視化と支援の処方箋を提供できるように周到な計画を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画では、初年度は研究の方向付けとその初動研究を狙っていたが、実際は共同研究者との議論やその他の活動により、「サービス・イノベーションの5Coモデル」や「航空会社のサービス政策開発のためのシミュレーションモデル」など具体的で目に見える成果を導出することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
大目標である価値共創のメカニズムとプロセスをサービスシステムとして統一的に分析・解明する枠組みの構築に向けて初年度の研究成果を踏まえ、数理モデル、シミュレーションモデル両方の側面から、さらに研究を推進する。現在のところ、大幅な研究計画の変更等は必要ないと判断する。
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