研究課題/領域番号 |
23310115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中西 晶 明治大学, 経営学部, 教授 (70347277)
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研究分担者 |
歌代 豊 明治大学, 経営学部, 教授 (80386416)
高木 俊雄 沖縄大学, 法経学部, 准教授 (80409482)
星 和樹 愛知産業大学, 経営学部, 講師 (10409485)
四本 雅人 明治大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90547796)
間嶋 崇 専修大学, 経営学部, 准教授 (20352015)
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キーワード | 高信頼性組織 / HRO / 事故 / 不祥事 / 安心・安全 / ノーマル・アクシデント / ヒューマン・エラー |
研究概要 |
近年、日本企業において、事故や不祥事が多発している。例えば、JR西日本福知山線における脱線事故、電力各社の原子力発電所での隠蔽・虚偽報告、ライブドア・村上ファンドの不祥事、トヨタ自動車のリコール事件など、枚挙に暇がない。このような企業の事故・不祥事は、現代社会に生きるわれわれの生活を脅かすに至り、まさしく緊急かつ優先的に解決していかなければならないものである。本研究プロジェクトでは、このような事故・不祥事を起こす企業とそうではない企業との違いは何か、日本企業として事故・不祥事を防ぎ、高い安全性・信頼性を誇ることのできる組織となるためには何をするべきかについて、高信頼性組織(High Reliability Organization: HRO)の観点からアプローチすることを目的としている。 このような目的から、平成23年度は、HROに関する理論研究をスタートさせた。また、参加研究者間でインタビュー調査、アンケート調査、およびフィールドワークの手法の統一を行った。これらのことと並行して、対象企業・組織に対し予備的なミーティングを行い、各社の置かれた状況の把握、課題事項の論点整理を行った。この予備ミーティングによりわれわれがこれまで研究してきたフレームの適用可能性を確認するとともに、実際の企業に合致するように適宜修正・変更を行うことで、より組織の実態に適合したフレームを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年度は、東日本大震災の影響もあり、予備ミーティングなどで多少の進捗に遅れが見られた。しかしながら、この遅れは致命的なものではなく、リカバリ可能な範囲内であるため、平成24年度中に対応することで解決できると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度の理論研究、企業との予備ミーティングに基づき、アンケート調査、インタビュー調査、およびフィールドワークを複数社に対し行っていく。現在のところ、①実際に事故や不祥事を起こした企業、②事故や不祥事を起こさない企業、そして③事故や不祥事を起こしたにもかかわらず上手く対処した企業を各業界2社から3社程度選定し、その企業に対し調査研究を行う予定である。まず、平成24年度は、ICT業界を対象として実施する。また、平成25年度は、医療業界と自動車業界を対象にした調査研究を行う。このことと平行して、各学会での報告、学術論文への投稿も予定している。
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