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2011 年度 実績報告書

共生および感染免疫に関わる糖質を基盤としたケミカルプローブの合成とその評価

研究課題

研究課題/領域番号 23310150
研究機関東京工業大学

研究代表者

田中 浩士  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40334544)

キーワードグリコシル化反応 / 固相合成 / ワンポット合成 / SLL2 / さんご / 共生 / 脱保護 / ケミカルバイオロジー
研究概要

本研究は、「共生および感染免疫に関わる糖質を基盤としたケミカルプローブの合成とその評価」と題し、ケミカルプローブを利用する生物化学、計算化学および分析化学の融合技術に基づいた共生と免疫に関わる糖質の機能とそのメカニズム解明を目的とした。具体的には、共生と免疫にかかわる3種類の糖鎖(サンゴと褐虫藻の共生を仲介するフォルスマン抗原5糖、ヒト自然免疫活性能を有するβグルカン多糖およびリポマンナンリン酸糖脂質)の構造活性相関とそれが誘起する生物現象メカニズムの解明をめざした。本年度は、サンゴと褐虫藻との共生関係の構築に関わるフォルスマン抗原関連糖鎖の合成を検討した。まず、フォルスマン5糖はαとβグリコシドが交互に繋がった構造をしているため、αグリコシル化とβグリコシル化が連続的に行える脱離基と活性化剤の組み合わせについて検討した。その結果、ヘミアセタールを糖供与体として用いることにより、化学選択的かつα選択的かつα選択的グリコシル化が可能であることを明らかにした。さらに、本反応条件は、続くチオグリコシドの活性化を妨げないことを見出している。本反応を利用したワンポットグリコシル反応により、効率的にフォルスマン5糖保護体を合成した。えら得た保護5糖保護体は、固相脱保護法を適応することにより、簡便に脱保護することに成功している。これらの手法を用いて、フォルスマン5糖誘導体の合成を達成した。得られたフォルスマン5糖の標的タンパク質SLL2への結合評価試験を行ったところ、有意な結合活性が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

目的としたフォルスマン5糖の効率合成法を達成している。さらに、得られた5糖が目的の機能を有することも確認しているため。

今後の研究の推進方策

得られたフォルスマン5糖誘導体については、今後、生物評価を進めて行くことにより、サンゴの共生に関する知見を収拾する。また、他の生体機能性糖鎖については、合成法の確立をすすめてく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 糖質関連化合物の精密有機合成とケミカルバイオロジー研究への応用2011

    • 著者名/発表者名
      田中浩士
    • 学会等名
      有機合成化学協会関東支部ミニシンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学西早稲田キャンパス
    • 年月日
      2011-07-02
  • [備考]

    • URL

      http://www.apc.titech.ac.jp/~ttakahas/index-j.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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