研究課題/領域番号 |
23310182
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山根 聡 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (80283836)
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研究分担者 |
広瀬 崇子 専修大学, 法学部, 教授 (20119431)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
松村 耕光 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (60157352)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | パキスタン / 地域研究 / インド / アフガニスタン / 経済 / 文学 |
研究概要 |
本プロジェクトは2年目を迎え、各研究者がパキスタン情勢に関する学術論文を学会やジャーナル等に発表した。またオックスフォード大学在籍のパキスタン人研究者を招いた研究会を平成24年7月28日に大阪・千里朝日阪急ビル会議室で実施し、平成24年12月13日には京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科で「日本・パキスタン友好60周年記念」の国際セミナーを京都大学イスラーム地域研究センターと共催し、在大阪パキスタン総領事やパキスタン人研究者を招いて我が国におけるパキスタン研究の歴史を概括し、今後の発展性について議論した。また、平成23年2月22に日は研究分担者がパキスタンに出張し、パキスタンで社会科学系の大学としてはトップレベルのラーホール経営大学(LUMS)でセミナーを開催、現地研究者との交流を深めることができた。本セミナーには同大学長をはじめ50名近くの参加者を得て、大変有意義なものとなった。さらに、同年3月22日にはLUMSの研究者2名が来日したのをきっかけに、京都大学イスラーム地域研究センターとの共催で研究会を実施した。また、研究代表者は、政府関係者(公安調査庁、財務省、内閣情報調査室等)に対しパキスタン情勢に関する報告を行ったが、本研究課題の分担者はそれぞれに同様の報告を積極的に行っており、我が国の対パキスタン政策にも一定の貢献を行うことができている。 このように、今年度も研究を効果的に推進することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では国際セミナーは初年度のみの予定であったが、今年度はラーホール経営大学という、パキスタンでトップレベルの大学で多くの研究者や学生らと交流できたことは、本課題が計画以上に進展していることを示している。また、各研究分担者は、9.11以降のパキスタン情勢に関する研究論文や著書を精力的に公刊しており、研究成果の社会還元も効果的に行われている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はパキスタンで総選挙が実施される予定である。今次の選挙は、民政下で国会議員が任期満了となった政権の是非を問い、民主的な方法で次の民政を選ぶもので、パキスタン建国史上初の事業である点からきわめて重要な位置を占めている。また、昨今の悪化する対米関係と高まる中国への依存傾向、国内テロの問題や対インド関係の改善傾向、インフラの問題など、現政権がいかに評価され、次にいかなる政権が成立されるかという、パキスタンの今後を左右する大きな転換点となるものである。したがって、本年度は本選挙を軸として外交、内政、経済、文化などの諸側面について考察を行う予定である。
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