本邦の宮内庁書陵部に所蔵される道蔵について、初歩的な現状調査を行った。特に三洞四輔の合計七部のうち、最初の一部である洞真部について、各巻ごとに書誌情報等を記載した目録を作成した。またこの道蔵の由来や現在の保存状況、他の道蔵との比較により明らかになったこの道蔵の特長と従来の通行本の問題点等について、調査報告を作成した。さらに京都大学附属図書館所蔵の道蔵など国内の他の道蔵や海外の道蔵、あるいは道蔵と関連の深い国内の仏蔵(大蔵経)についても初歩的な調査を行った。 これらの成果は、最終的に冊子体の研究報告書『宮内庁書陵部所蔵道蔵を中心とする明版道蔵の研究』にまとめられて刊行された。
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