研究課題/領域番号 |
23320010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
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研究分担者 |
田邊 鉄 北海道大学, 情報基盤センター, 准教授 (30301922)
千田 大介 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (70298107)
佐藤 仁史 一橋大学, 社会学研究科, 准教授 (60335156)
小島 浩之 東京大学, 大学院・経済学研究科, 講師 (70334224)
師 茂樹 花園大学, 文学部, 准教授 (70351294)
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キーワード | 中国学 / 人文情報学 / 情報化教育 / テキスト分析 / デジタルリソース / 文献データベース / CAI / 著作権法 |
研究概要 |
本研究の目的は、以下の四点に関する考究・開発を通じて、情報時代に対応した新たな中国学の研究・教育基盤を確立することにある (1)中国学デジタルリソース情報の集約・分析 (2)中国学基礎共有コンテンツの整備 (3)電子文献分析手法の考究と分析ソフトの開発 (4)デジタル時代に対応した中国学・中国語学教育方法の考究・実践 研究初年度にあたる平成23年度は、研究基盤の確立を目標として情報の収集・整理を進めた。 (1)に関しては、研究分担者がそれぞれの専門分野に即してWebリソースおよびデータベース製品に関する情報の収集・整理を進めるとともに、各データおよびソフトウエアの研究上の有効性の評価を進め、(2)の中国学基礎共有コンテンツの整備に向けた基盤を確立した。また、中国学情報化に伴う法律問題について、研究協力者:慶応義塾大学産業研究所准教授・石岡克俊氏との意見交換を通じて論点を洗い出したほか、公開シンポジウム「電子書籍時代のプラットフォームとコンテンツ」を開催して電子書籍をめぐる法律問題について多角的に検討した。(3)に関しては、中国学のみならず日本学や欧米における電子文献分析手法関連書籍・論考を幅広く収集し、内容の検討に着手した。(4)については、まず国内大学の中国文学・史学・哲学を専攻する学生・大学院生および教員を対象としたコンピュータスキルおよび知識に関するアンケートを実施し、日本の中国学教育情報化の現状の把握につとめた。その結果を踏まえて、情報時代に対応した中国学教育のあり方について、初年次教育などの観点から初期的な構想をまとめた。 年度末には情報時代の中国学で必要になると思われる基礎的な知識およびスキルを『電脳中国学入門』にとりまとめ、初期的な研究成果を反映させるとともに、本研究の研究基盤とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度は、大震災の影響や予算支給の遅れよって本格的な研究の開始が夏頃にずれ込んだにもかかわらず、各種情報の収集と分析を急ピッチで進め、最終的に『電脳中国学入門』の刊行を通じて各研究目的に関する基礎的な情報の収集・分析を完了し、研究基盤の確立という目的を達成することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
現状において、本研究の計画の変更を要するような問題は発生していないので、当初の計画に従い次年度以降も研究の深化をはかるものとする。研究成果のとりまとめについては、一部の研究分担者に過度に負担が集中しないよう、実情に即して研究組織の弾力的な組み替えと作業分担の見直しを行う予定である。
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