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2014 年度 実績報告書

アフガニスタンおよびパキスタン出土仏教写本の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23320013
研究機関佛教大学

研究代表者

松田 和信  佛教大学, 仏教学部, 教授 (90268128)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2016-03-31
キーワード仏教学 / アフガニスタン / パキスタン / 写本 / ガンダーラ語 / サンスクリット語
研究実績の概要

本研究は、アフガニスタンのバーミヤーン渓谷およびパキスタン東部のギルギットから、1990年代の中頃に新たに発見され、世界各地のコレクションに所蔵される大量の仏教写本類について、海外の研究協力者と共に解読研究を継続的に行い、その研究成果として得られる仏教文献のサンスクリット語およびガンダーラ語テキストと翻訳の出版を目指すものである。平成26年度は、カローシュティー文字で書写されたガンダーラ語写本断簡類の解読と同定作業、さらにブラーフミー文字で書写されたサンスクリット語の『長阿含経』写本を中心とする教団文献類の解読を継続して行った。(1)まずノルウェーのスコイエン・コレクションおよび我が国の平山郁夫コレクションに含まれる、カローシュティー文字によるガンダーラ語写本断簡類について、海外の研究協力者と共に出版を目指す解読作業を継続して行った。中でも、元のカローシュティー文字を消してブラーフミー文字による何らかの論典が書写された特異な貝葉写本断簡(パリンプセスト)について分析を進め、その成果について2014年8月にオーストリアのウィーン大学で開催された第17回国際仏教学会において発表した。なお、同月にスイス・ローザンヌ大学で行われた第二回ガンダーラ語写本ワークショップに参加して海外の研究者達とガンダーラ語写本研究の現状について意見を交換した。(2)次に、平山郁夫コレクションおよび米国のアダムス・コレクションに所蔵される、説一切有部教団が伝承した、パキスタンのギルギット出土と伝えられるサンスクリット語の『長阿含経』写本について、出版のための解読研究を前年度に引き続いて行った。平成26年度は、『長阿含経』に含まれる『ローヒトヤ経』の梵文校訂テキスト作成を終えたので、『トリダンディ経』の梵文校訂テキスト作成へと進んだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

海外共同研究者との協力体制が前年度に引き続き問題なく維持され、当初予定されたアフガニスタンとパキスタン出土写本類に対する解読研究がほぼ計画通りに進み、関連する文献類の分析も順調に行われた。

今後の研究の推進方策

次年度は研究期間の最終年度となるが未解読の重要写本がまだ多く残されており、海外共同研究者の協力を得ながら、現在の研究方法で着実に解読研究を行ってゆきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Palimpsests and Recycled Manuscripts from Bamiyan2014

    • 著者名/発表者名
      松田 和信
    • 学会等名
      第17回国際仏教学会
    • 発表場所
      オーストリア、ウィーン大学
    • 年月日
      2014-08-22 – 2014-08-22

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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