研究課題
25年度の実績を時系列で示す。(1) 4~8月 「リアーチェの戦士A」の3Dデータ加工および元原型制作(昨年度より継続、武蔵野美大)。(2) 5~6月 フランクフルト、リービークハウスでの展覧会を訪問。大型古代ブロンズ10数点を調査。イタリア側研究協力者たちが行った「A」頭部の復元作品を検分。ベルリン国立博物館で古代ブロンズ10点ほどを調査。ベルリン郊外ノアク美術鑄造所を視察。(3) 7~3月 「B」の3Dデータ加工および元原型制作(武蔵野美大、26年6月完成予定)。(4) 8月 「AB」と「ポルティチェッロのブロンズ断片群」の現物調査、修復者との議論(レッジョ・カラーブリア、パラッツォ・カンパネッラ)。(5) 8月 アジア鑄造技術史学会大会で口頭発表(韓国嶺南大学校)。(6) 9月 全体会合(東京藝大)。(7) 10~2月 これまでの研究成果を各所で発表(武蔵野美大、筑波大、国際基督教大、東京藝大)。(8) 12~3月 「リアーチェ」の鑄造土と前5世紀の鑄造坑に関する文献調査、論文執筆(26年度発表予定)。申請時の計画では、今年度までに「リアーチェの戦士AB」全身の古代の技術による再現実験を完遂する予定だったが、実際にはその前段階である元原型制作までにとどまった。原因は、1年で終わる予定だったイタリア側の修復研究が4年近くかかったことにある。しかしお蔭で今年度も最新の内部・外部状態を観察でき、さらに20点にのぼる古代ブロンズの現物調査ができた。とりわけ大きな成果は、「AB」の再現実験用元原型(粘土~石膏~樹脂)を制作し、その作業の中で、原作の原型制作に使われた古代の材料、道具類、設備、工程について考察・推定したことである。また「AB」には、それぞれ両手・両足に固定材として鉛が使われていたが、「A」と「B」から計7点試料を採取し、成分分析と鉛同位体比測定を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 7件)
武蔵野美術大学研究紀要
巻: 44 ページ: 81, 93
亞細亞鑄造技術史學會研究發表資料集
巻: 7 ページ: 37, 52
巻: 7 ページ: 53, 65
FUSUS
巻: 6 ページ: 77, 84
屋外彫刻調査保存研究会会報
巻: 5 ページ: 65, 69
巻: 43 ページ: 65, 76