研究課題/領域番号 |
23320065
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
野中 進 埼玉大学, 教養学部, 准教授 (60301090)
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研究分担者 |
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 教授 (20250962)
貝澤 哉 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30247267)
GRECKO Valerij 神戸大学, 国際文化学部, 講師 (50437456)
長谷川 章 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (60250867)
井上 まどか 清泉女子大学, 付置研究所, 講師 (70468619)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 文化論 / 国際研究者交流 / ロシア / ウクライナ / 韓国 |
研究概要 |
平成24年度は、研究プロジェクトの二年目であり、各研究者(代表者・分担者)の研究活動を高めつつ、より充実した共同作業を行うことを目指した。以下、その研究実績を記す。(1)ロシア文化論研究の理論的考察の作業としてロシア・フォルマリズム研究を行っていたが、以下の論集に一定の成果を見ることができた。貝澤哉・野中進・中村唯史編『再考ロシア・フォルマリズム』せりか書房、2012。1920年代以降ソ連時代の文学理論・文化理論を大きくリードしたフォルマリズムの本格的な研究として評価を得た。 申請書で述べられていた「東アジアにおけるロシア文学・文化研究者のネットワーク作り」の実施として、上智大学の村田真一教授との共催で、国際セミナー“The Evolution of Russian Literature of the Twentieth Century: Body, Voice and Periphery”を開催した(於上智大学、2012年5月26日)。極東ロシア(ウラジオストク、ブラゴヴェシェンスクなど)から若手ロシア研究者三名を招へいした。日本の若手・中堅研究者も積極的に招き、若手・中堅層における研究ネットワークづくりに資することができたと考えられる。 また、代表者の野中進と分担者のヴァレリー・グレチュコは2012年8月24-26日にロシア連邦のカシーモフ市で開かれた国際学会、同じく8月28-31日にセルビア共和国のベオグラードで開かれた国際学会で本研究計画に関連する報告を行い、各国の研究者と意見交換を行った。 全体として、各研究者の活動、共同作業ともに順調に発展したと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者・分担者とも順調に研究を進めており、それは研究成果(論文、学会報告、翻訳など)によって実証されている。 また、本研究の重要な企画である「東アジアにおけるロシア文学・文化研究者のネットワーク作り」であるが、昨年度に引き続き、当該年度も海外研究者(極東ロシア)を招へいし、開催した。これにより東アジアを舞台としたロシア文化研究のネットワーク作りの具体的な取り組みとして評価される。その際、若手研究者の登用に意を用いている点も強調したい。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度も、前2年同様、各研究者の研究と国際的研究ネットワーク形成を研究活動の軸としたいと考えている。 具体的には、平成25年8月9-10日に大阪で第五回東アジア・スラヴィスト会議が開催されるが、代表者の野中、分担者のグレチュコ、海外研究協力者のキム・スフヮン博士(韓国)で共同パネルを申請する。 また、国際研究者交流を強化するために、本年度から村田真一教授(上智大)に新たに分担者に加わっていただき、この方面の一層の発展を図る予定である。
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