研究課題/領域番号 |
23320102
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
加納 千恵子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90204594)
|
研究分担者 |
酒井 たか子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40215588)
谷部 弘子 東京学芸大学, 留学生センター, 教授 (30227045)
石井 恵理子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (90212810)
清水 百合 九州大学, 留学生センター, 教授 (90274539)
|
キーワード | 日本語教育スタンダード / Can-do Statements / 漢字語彙学習 / 漢字学習ストラテジー / プレースメントテスト / 漢字テスト |
研究概要 |
日本語教育スタンダードに関する先行文献を調べ、日本語の各技能におけるCan-do Statemehtsについて検討しながら、国際交流基金の作成した日本語教育JFスタンダードについて、関係者から聞き取り調査を行った。筑波大学留学生センターのプレースメントテストにおける各技能のテスト問題と、各レベル、各技能の日本語クラスのシラバスとの比較検討を行い、漢字および漢字語彙学習に関するCan-do Statementsの試作版を作成した。また、非漢字圏の研究協力者に漢字学習ストラテジーについての検討を依頼した。本年度は、漢字テストおよびCan-do Statements調査の事前打ち合わせのために海外の研究者を招聘する代わりに、筑波大学留学生センターのプレースメントテストおよび漢字テストを含む「筑波日本語テスト集(TTBJ)」システム上でCan-do Statements調査ができるようにするため、漢字テスト用フェイスシート機能の改修を行った。本研究の成果発表としては、2011年7月5日にオーストラリアのメルボルン大学で開催されたJapanese Studies Association of Australia 2011 Conference、8月19日~21日に中国の天津外国語大学で開催された第10回世界日本語教育研究大会において発表し、日本語教育関係者からのレビューを受けた。また、8月25日~26日にカザフスタン日本人材開発センター、8月29日~30日にウズベキスタンで開催された中央アジア巡回日本語教育セミナーにおいても、講演とワークショップを行うとともに、本研究の主旨説明と調査への協力を募った。さらに、3学期(12月~3月)には、筑波大学留学生センターの漢字クラス(K700-1、K700-2)および漢字語彙クラス(J963)において、漢字学習および漢字語彙学習に関するCan-do Statements試作版を使用して調査を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、Can-doStatements調査の事前打ち合わせのために海外の研究協力者を招聴する計画だったが、東北大震災および原子力発電所の事故などの影響で予定どおり進めることができなかった。しかし、代わりに、筑波大学留学生センターのプレースメントテストおよび漢字テストを含む「筑波日本語テスト集(TTBJ)」システム上でCan-doStatements調査ができるようにするため、漢字テスト用フェイスシート機能の改修を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
筑波大学留学生センターの「筑波日本語テスト集(TTBJ)」システム上の漢字テスト用フェイスシート機能を改修したことにより、当初は紙で行う予定だったCan-do Statements調査を、今後はWeb上で実施することが可能になった。次年度は、今年度末に行ったCan-do Statements試作版による調査結果を分析し、さらに改良を加えたCan-do Statements修正版を「筑波日本語テスト集(TTBJ)」システム上に載せる。それにより、海外の日本語学習者を対象に漢字テストとCan-do Statements調査を同時に実施することができ、結果を電子データとして収集することができるようになると思われる。
|