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2012 年度 実績報告書

実データ(史資料)に基づく海域アジア交流ネットワークの時空間分析

研究課題

研究課題/領域番号 23320128
研究機関京都大学

研究代表者

柴山 守  京都大学, 地域研究統合情報センター, 研究員 (10162645)

研究分担者 貴志 俊彦  京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (10259567)
真栄平 房昭  神戸女学院大学, 文学部, 教授 (50183942)
村上 衛  京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (50346053)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード海域アジア史 / 東南アジア交易 / 唐人貿易 / 海域世界 / 対外関係史 / 東西回廊
研究概要

主に17世紀~20世紀に至る唐船記録と交易品資料、琉球外交文書、満州国表象関係資料、陶磁器発掘考古資料、近世貿易関係係数資料、華人・華商ネットワークなどの史資料や研究成果から提示される中国、日本、朝鮮、台湾、トンキン、暹羅など東・東南アジアを対象にした実データ(12資料)を"歴史GIS"研究手法により時空間の視点で重層化して、「海域アジア」という視座から俯瞰し、海域交流ネットワークのダイナミズムを探る。実データのマッピング及び分析では、歴史観など計量不可能な記述・論述的情報ともリンクして可視化を試み、GIS空間分析や時空間ネットワーク分析を行う。これらの通時分析によって、従来の通説や仮説の比較・検証と比較・検討の可能性を探ることが目的である。
平成24年度の研究では、実データにもとづくマッピングにおいて、(1)『歴代寶案』(第一集中心)、(2)朱印船貿易・交流、(3)『唐船輸出入品記録数量一覧1637-1833年』、(4)東南アジア産陶磁器発掘資料のGIS、時空間解析ツールを用いた解析を行った。また、東南アジアの海域アジアから陸域アジア交易における「東西回廊」に関する研究とリンクする大陸部東南アジアの遺跡データにもとづくマッピングおよび空間分析を進めた(柴山)。関連する分析研究においては、琉球の中国貿易と輸入品や琉球使節の唐旅と文化交流に関する研究(真栄平)、植民地初期の日本-台湾間における海底電信線の買収・敷設・所有権の移転に関する研究や「華北交通株式会社写真」の現状とその利用をめぐる研究(貴志)、貿易、海賊・海難、移民など清末中国の「海の歴史」に注目し、福建人の活動とイギリス・清朝に関する関係について解明した(村上)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実データ(史資料)にもとづくマッピングにおいて、平成24年度実施計画にもとづき、交易品及び貿易船、出港地、入港地と日付情報を各資料から抽出し、時間解析ツールHuTimeに実装し、出港地、入港地、寄港地等は、GISソフトのベクトル図としてのマッピングが行えた。これらの研究結果を研究成果に示す著書、論文等で公開した。デジタル化が対象となる(1) 唐船風説書、(2) 中国海関統計資料、(3)アジア貿易圏と華人世界などの関連資料についての収集・関連性の分析は現在進捗中である。

今後の研究の推進方策

デジタル化が対象となる(1) 唐船風説書、(2) 中国海関統計資料、(3)アジア貿易圏と華人世界などの関連資料についての収集・関連性の分析のためのマッピング・データの生成、記述・論考資料の蓄積と参照関係についての研究が当面の課題である。また、23年度で大陸部東南アジアに拡張した交易関係を時代毎に分析を行う準備、およびマッピングが可能なデジタル化を推進する。研究成果の公開を計る。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 海域アジアにおけるモノの<うごき>2012

    • 著者名/発表者名
      柴山 守
    • 雑誌名

      『地域情報マッピングからみる東南アジア』

      巻: 1 ページ: 121~198

    • 査読あり
  • [学会発表] Medieval East-West Corridor in Mainland Southeast Asia2012

    • 著者名/発表者名
      Mamoru SHIBAYAMA
    • 学会等名
      Workshop on East-West Cultural Corridor
    • 発表場所
      ピユー考古スクール、ミャンマー
    • 年月日
      20120821-20120823
    • 招待講演
  • [学会発表] 東南アジア大陸部の中世交易ネットワーク -GISによるマッピングとデータベース構築-

    • 著者名/発表者名
      柴山 守
    • 学会等名
      関西大学アジア文化研究センター(CSAC) 第14回研究例会
    • 発表場所
      関西大学
    • 招待講演
  • [図書] 海の近代中国2013

    • 著者名/発表者名
      村上 衛
    • 総ページ数
      676
    • 出版者
      名古屋大学出版会
  • [図書] 地域情報マッピングからよむ東南アジア2012

    • 著者名/発表者名
      柴山 守
    • 総ページ数
      317
    • 出版者
      勉誠出版

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公開日: 2014-07-24  

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