研究課題/領域番号 |
23320135
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 之雄 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (00203183)
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研究分担者 |
川田 稔 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (20115554)
小林 道彦 北九州市立大学, 基盤教育センター, 教授 (80211910)
飯塚 一幸 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50259892)
伊藤 孝夫 京都大学, 法学研究科, 教授 (50213046)
瀧井 一博 京都大学, 国際日本文化研究センター・研究部, 准教授 (80273514)
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キーワード | 日本史 / 近現代史 / 政治外交史 |
研究概要 |
本研究は、第一次世界大戦を契機とする世界秩序の変容を日本がどのように捉え、いかなる政策転換を行ったのかを、新出史料「原敬関係文書」(財団法人大慈会所蔵)を初めて本格的に活用しつつ、解明することを目的としている。本年度の研究実績は、以下の(1)~(5)にまとめられる。 (1)「原敬関係文書」の整理・保全本年度はまず、「原敬関係文書」の全貌を把握した上で、概括的な整理と保全作業に取り組んだ。文書全体を網羅する仮目録を作成すると共に、重要史料を確定し、整理・分析を進めた。特に史料的価値の高い重要史料であると認められた史料については、専門業者に依頼してマイクロ撮影、デジタル化、副本作成を行った。本作業にあたっては、大慈会から全面的協力を得た。 (2)原敬記念館所蔵資料の整理原敬記念館が所蔵する一次史料のうち、未公刊の重要史料のデジタル化、副本作成を行った。実施にあたっては原敬記念館から全面的協力を得た。原敬記念館において、今後の研究成果の公表に向けた研究会を1回開催した。 (3)資料集の公刊の準備(1)および(2)の重要史料を公刊するための準備を開始した。本年度はその嚆矢として、原奎一郎『ふだん着の原敬』(中公文庫)の復刻出版を行い、「原敬関係文書」所収の史料を活用した解説(奈良岡執筆)を付した。 (4)個別の実証研究の開始以上の史料的研究と並行して、分担者が各自の研究課題に基づいて、実証的な個別研究や資料調査を進めた。 (5)定例研究会の開催以上の作業を、共同研究参加者の全てが連携しつつ効率よく進めるために、全メンバーによる全体研究会を京都で1回開催した。研究会では、史料整理や個別研究の進捗状況について報告を行うと共に、今後の研究成果の公表に向けた打ち合わせを行った。研究会には、海外の研究協力者も招聘した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
交付申請書に記した「原敬関係文書」、原敬記念館所蔵資料の整理、資料集公刊の準備などを順調に進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き資料整理を着実に進めると共に、資料を具体的に活用した実証研究の成果も発表していく予定である。
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