第一次世界大戦後の世界秩序の変容と日本－新出「原敬関係文書」に基づく検討－

2013 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 23320135
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 伊藤 之雄 京都大学, 国際公共政策研究科, 教授 (00203183)
• 研究分担者: 川田 稔 日本福祉大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20115554) ; 伊藤 孝夫 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (50213046) ; 飯塚 一幸 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50259892) ; 小林 道彦 北九州市立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80211910) ; 瀧井 一博 国際日本文化研究センター, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (80273514) ; 奈良岡 聰智 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (90378505)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 近現代史 / 政治外交史 / 第一次世界大戦

研究概要

本研究は、第一次世界大戦後の日本の内政・外交にまたがる大きな政策転換を、未公開の膨大な新出史料「原敬関係文書」を活用しながら、再検討するものである。本年度は、以下の研究実績を挙げることができた。
１．「原敬関係文書」の整理および文書全体を網羅する細目録の作成を完了した。今後は、文書の保存、公開の方法などについて、所蔵者との協議を進めていく予定である。
２．2013年10月6日に盛岡市で「原内閣総理大臣就任95周年記念シンポジウム」を開催し、3年間の研究成果を公表した。参加者は約250名であった。当日の主なプログラムは、以下のとおりである。基調講演「原敬とその時代」（伊藤之雄）、パネルディスカッション（コーディネーター：原敬を想う会事務局長（原敬記念館元館長）木村幸治氏、パネリスト：奈良岡聰智、金澤林業株式会社会長・金澤裕臣氏、原敬記念館前館長・小沢一昭氏）
３．3年間の研究成果を盛り込んだ論文集『原敬と政党政治の確立－第一次世界大戦と日本－』（千倉書房）の出版準備を進めた。公刊は2014年7月の予定である。同書の概要は、以下のとおりである。第1部：日露戦争前後の外交論と軍部統制構想（小林道彦、飯塚一幸）、第2部：第一次世界大戦と政党政治の確立（伊藤之雄、奈良岡聰智、伊藤孝夫）、第3部：政党政治の基盤の確立（伊藤之雄、西山由理花、奈良岡聰智）
４．研究代表者の伊藤は、原敬の評伝の執筆を進めた。同書は2014年中に公刊できる見込みである。また、各研究分担者においても、関連する個別研究の深化を図った。

現在までの達成度 (区分)

理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 伊藤博文とユナイテッド・ステイツ（United States） (2014)
  • 著者名/発表者名: 瀧井一博
  • 雑誌名: 戸部良一編『近代日本のリーダーシップ―岐路に立つ指導者たち』（千倉書房） 巻: － ページ: 21-41,379--382
• [雑誌論文] 参戦外交再考―第一次世界大戦の勃発と加藤高明外相のリーダーシップ (2014)
  • 著者名/発表者名: 奈良岡聰智
  • 雑誌名: 戸部良一編『近代日本のリーダーシップ―岐路に立つ指導者たち』（千倉書房） 巻: － ページ: 43-71,382-389
• [雑誌論文] 伊藤博文の「メモ」は真筆の「メモ」の翻刻だ : 水野直樹氏の所説への反論 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤之雄
  • 雑誌名: 日本史研究 巻: 611号 ページ: 41-55
• [図書] 原敬と政党政治の確立－第一次世界大戦と日本－ (2014)
  • 著者名/発表者名: 伊藤之雄（編著）
  • 総ページ数: 約500
  • 出版者: 千倉書房
• [図書] 明治国家をつくった人びと (2013)
  • 著者名/発表者名: 瀧井一博
  • 総ページ数: 347
  • 出版者: 講談社