研究課題/領域番号 |
23320150
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
新村 容子 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (80362945)
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研究分担者 |
斯波 義信 (財)東洋文庫, その他部局等, 研究員 (00039950)
本野 英一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20183973)
松重 充浩 日本大学, 文理学部, 教授 (00275380)
城山 智子 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (60281763)
岡本 隆司 京都府立大学, 文学部, 准教授 (70260742)
吉澤 誠一郎 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (80272615)
村上 衛 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (50346053)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | モリソンパンフレット / 東洋文庫 / モリソン文庫 |
研究概要 |
本研究は、東アジア近現代史研究者の共同研究を通じて、1.東洋文庫所蔵「モリソンパンフレット(以下、パンフレットと略称する)」の利用環境を整えること、2.パンフレットを活用した新しい東アジア近現代史研究の知見を発信すること、以上の2点を目的としている。 1の課題に関しては、研究分担者である斯波義信氏を中心として、パンフレットの内容のサマリー作成作業が進められた。本年度は6名のアルバイトを雇用し、新規作成および既存データの修正加筆両者合計468件分を完成させた。同時に、連携研究者である東洋文庫図書部山村義照氏を中心として、パンフレットのデジタル資料化と一般公開の作業が進められ、新規作成76件1381コマ分を公開することができた。 2の課題に関しては、本年度は多彩な研究活動を進めることができた。まず、(1)研究会の開催。4月21日(東洋文庫開催)と10月27日(岡山大学開催)との2回開催し、4月21日の研究会では、『モリソンパンフレットの世界』合評会という形式で前年度の各人の研究の総括をおこなうとともに、今後の各人の研究計画について報告と討論をおこなった。10月27日の研究会では、各人の研究計画をより具体化した研究報告および研究進捗状況報告がなされた。これらの研究成果は将来的に『モリソンパンフレットの世界』第2弾として公表することを目標としている。次に(2)東洋文庫2012年度秋期東洋学講座「東洋文庫と本の世界II」において、研究分担者の岡本隆司氏が「モリソンパンフレットの世界」を講演し(2012年11月30日)、パンフレットの価値とその利用拡大を一般に訴えた。さらに(3)本研究の研究代表者と3名の研究分担者が執筆者となって英文雑誌Modern Asian Studies Review ,Volume 4 が刊行された。これは、世界に向けて本研究課題の意義を発信するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本共同研究を推進している8名の研究者がゆるく連携しつつも、各人の責任において「モリソンパンフレット」の価値を世界に発信していくという理想的な共同研究のスタイルが構築された。具体的な成果としては、東洋文庫長斯波義信氏を中心として進めているパンフレットのデジタル化とサマリー作成作業、東洋文庫2012年度秋期東洋学講座での岡本隆司氏講演「モリソンパンフレットの世界」、Modern Asian Studies Review ,Volume 4の刊行などである。
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今後の研究の推進方策 |
25年度は本研究の最終年度であり、3年間の研究成果をまとめて世に問う作業が必要になるであろう。具体的には、通常の研究会を基礎にした拡大研究会を開催し、モリソンパンフレットに関心を持つ幅広い研究者に参加を呼びかけること、「研究実績の概要」においても触れたように、『モリソンパンフレットの世界』第2弾の刊行に向けて準備を進めることが、本年度の課題である。これらの課題は十分に達成可能であると思われる。
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