研究課題/領域番号 |
23320151
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
吉尾 寛 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (40158390)
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研究分担者 |
周 雲喬 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (40263967)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 東洋史 / 中国近代史 / 日本近代史 / 日中交流史 / 高知 / 山本憲 |
研究実績の概要 |
「山本憲関係資料」には、梁啓超、康有為、汪康年、王照等々の清末の変法派人士の親書のほか、山本憲の漢学塾「梅清処塾」の門人で、日本に亡命した変法派の連絡役も務めた、康有為の従兄「康有儀」の多数の書簡、そして変法派と関わった日本人の書簡が存在する。本年度は、これまでの分析作業に基づいて、纏まった内容が書かれていた書簡の翻刻と現代日本語訳及び解題・注を分担して完成させた。具体的には、康有儀が85通(呂順長、小野泰教、高橋俊、古谷創)、以下汪康年(吉尾寛、呂)、梁啓超(周雲喬)、康有為(呂、小野)、葉瀚(蒋海波)、王照(大坪慶之)、徐勤(同前)、羅振玉(蒋)、孫カン(周)、梅清処塾の弟子等の書簡(吉尾)、日本人書簡(古城貞吉、小倉久、西山志澄)(公文豪)、合計145通、及び同封文書(吉尾、公文、大坪)である。 また、山本に手紙を送った清人の多くは、1897(明治30)年山本憲の訪清の中で面談した者であった。本年度は、山本が1897年9月23日から同12月1日にかけて、北京及びその周辺と長江流域の地方を訪ねた漢文の旅行日記『燕山楚水紀遊』について、現代日本語訳・注・解題を作り、完成させた(蒋海波、狹間直樹監訳)。 以上の作業は、『変法派の書簡と『燕山楚水紀遊』―「山本憲関係資料」の世界―』(汲古書院)と題する成果報告書を作り、公開した。本書では「山本憲および康有儀ら梅清処塾生の漢訳作業、著書による交流」、「戌政変直後日本に亡命した変法派人士の具体的な活動とそれに対する山本憲の支援活動」、「康有儀、山本憲の関わりからみえる横浜大同学校の内実」、「梅清処塾生の活動と指導における山本憲と変法派人士との交流」等について具体的に明らかにした。なお、『紀遊』(「山本憲関係資料」の初版本)の全体を紹介する意味から、報告書では挿絵26点の具体(モノクロ縮小)、題辞とその現代日本語訳も収めた。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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