研究課題/領域番号 |
23320188
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
煎本 孝 北海道大学, 大学院・文学研究科, 特任教授 (50124227)
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研究分担者 |
山田 孝子 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20293839)
上原 周子 北海道大学, 大学院・文学研究科, 専門研究員 (50570008)
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キーワード | チベット / 現代社会 / 超域的連携 / 伝統文化 / アイデンティティ |
研究概要 |
1959年のダライ・ラマのインドへの亡命以来、チベット社会は、中国領チベットとインドをはじめとする世界各地のチベット難民社会に分断されてきた。この結果、現在、10万人を超えるチベット難民がインド、スイス、アメリカ合衆国における世界の3大難民コミュニティを中心に生活している。しかし、1978年以降、中国における改革開放政策の実施により、チベットの各地域社会と難民社会とは、さまざまな伝達手段を通じて、人や情報の疎通が行われるようになっている。本研究計画は、現代チベット社会におけるさまざまな伝統文化・アイデンティティの形成と維持のメカニズムを解明するという全体構想のもと、その基盤の一つとなる中国領チベットと世界各地に点在する難民社会とを結ぶ超域的連携の形成とそれに係わる伝統文化・アイデンティティの動態を、インド、欧米のチベット難民社会、欧米に設立されたチベット仏教センター、そして中国領チベット地域社会との関係に着目しながら、フィールドワークに基づき文化人類学的視点から科学的、実証的に明らかにすることを目的とするものである。 平成23年度においては、研究代表者(煎本孝)は、スイス、チューリッヒのリーコン・チベット研究所を中心とする超域的連携の形成に関して平成24年2-3月に集中的フィールド調査を行った。研究分担者(京都大学教授、山田孝子)はチューリッヒのチベット難民コミュニティにおける超域的連携の形成に関して平成24年2-3月に集中的フィールド調査を実施した。研究分担者(北海道大学、上原周子)は中国青海省チベット社会における超域的連携に関して平成24年1月に集中的フィールド調査を実施した。また、研究会を開催し、チベット文化の地域性と併存しながら、チベット社会における超域的連携が形成されていることが明らかにされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者、および研究分担者によるフィールド調査は滞りなく実施され、研究目的に則した科学的、実証的データに基づく知見が得られたものと評価している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策については、当初の研究実施計画に沿ったフィールド・データの収集、整理、分析を行い、同時に文献資料の分析も行うこととしている。
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